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社員ブログ

  • 第5回ダ・ヴィンチ文学賞/第4回幽 怪談文学賞 授賞式

    2010-05-13

    中学生の時に祖父母宅の庭に、カボチャがどこに・どれだけ生っているか…というどーでもいいことを、ピタリと当てた正夢を見て以来、不思議ごとにはまったく縁のない(石)です。

    シックスセンスはないけれど、行動力とおしゃべりの破壊力は人一倍のわたくし。5月11日、(矢)と共に今年もダ・ヴィンチ文学賞と幽 怪談文学賞の授賞式に行ってまいりました!

    会場となったセルリアンタワー東急ホテルでは、今年も書店員や、出版関係者などが数多く詰めかけ、会場は活気に溢れていました~

    第5回 ダ・ヴィンチ文学賞では、過去最高の634作品の応募がありましたが、残念ながら大賞は該当ナシ
    しかし、こちらも過去最大の応募があったという読者審査員の高い支持を得て、読者賞として「結婚せえ」(里中智矩さん)が選出されました

    里中智矩さん「自分の作品が認められることがこんなにうれしいんか」と何度も読者のコメントを読んだという里中さん

    作品は京都が舞台。誰彼かまわず「結婚せえ」と迫るお坊さんのキャラクターが愛されての受賞でした。

    話し方から、関西の方だろうなぁ~と思っていましたが、当たり♪
    縁があったり、友人がいたりと京都には、よく行っているそうです。
    その体験が作品にも光ったのでしょうね!


    幽 怪談文学賞では、長編部門は大賞該当ナシでしたが、短編部門では、大賞が2編選出されました。
    「おじゃみ」(神狛しずさん)
    「富士子(住処を改題)」(谷一生さん)の2作品です。

    神狛しずさん神狛さんは、まさに公募ガイドを見て「幽 怪談文学賞」に応募し見事受賞!
    という非常に嬉しすぎる報告をいただきました

    審査員の高橋葉介氏は大賞作品について「はんなり、のほほ~んという京言葉が、砂糖のコーティングになっているが、実は毒薬を食べたような話」とのこと。
    授賞式では着物姿で、はんなり京美人!という風情の神狛さんでしたが、毒ではなく、中身に芯が通ったような素敵な方でした♪


    谷一生さん谷一生さんは、私の名刺を見てさっそく「公募ガイドよぉくお世話になってますよ~!」とにやり

    高橋葉介氏は作品について「爽やかなほどイヤ~ンな性格でファンになってしまう。(審査員)全員一致でいいよね、と話していた」と、主人公の富士子を絶賛

    生みの親である谷さんは、そんな富士子を「愛している!」と言い切ったあと、「不機嫌で武装しているが、中は透明でダイヤモンドのような女性」とのこと。
    「モデルになった岩井志麻子先生、ありがとうございます!」と堂々と宣言。審査員の岩井先生含め、会場の爆笑をさらっていきました。

    さて、短編部門の大賞作品は、新たに書き下ろし作品をプラスして、5月21日に「京都怪談 おじゃみ」「富士子 島の怪談」という題名でそれぞれメディアファクトリーから刊行されます。
    私は一足先に読みましたが、どちらの作品も、主人公がカッコイイです
    いい人ではない。綺麗とは言いがたい。けれど、ある意味粋な主人公でした。
    怖いものはちょっと苦手な私ですが、思わず一気読み
    これからはちょうど怪談にいい季節~
    気になった方は手にとってみてはいかがでしょうか。

    また「ダ・ヴィンチ文学賞」、「幽 怪談文学賞」は、それぞれ作品を募集中です
    「幽」怪談実話コンテストなど、他にもメディアファクトリーでは公募を実施中。
    要項は随時公募ガイドでもご紹介していきますので、そちらも見てくださいね~(石)

  • 藤咲あゆな先生の新刊

    作品添削講座「ストーリーメーカー養成講座」を担当されている藤咲あゆな先生の新刊『タイム★ダッシュⅢ』(岩崎書店/900円+税)が刊行されました。


    Photo


    ~23世紀から来たトレジャーハンターのセイジュは、またもやルルカの仕事に巻き込まれ、雪弥とともに古代エジプトへ! まさか、クレオパトラやツタンカーメンとご対面? 時空を超えた切ない恋に効く、シリーズ第3弾!~


    時空を超えて世界を駆ける巻き込まれ型エンターテインメント『タイム★ダッシュⅠ・Ⅱ』も絶賛発売中!


  • 独りごち 其の4「耳を傾けさせる技術」

    2010-05-13

    ある講師は、講評のつかみとして、「今日は雨ですね」といったことを書いたり、受講者が書いてきたメッセージにふれ、「娘さんは受験ですか、いろいろ大変ですね」といったことを書いたりしています。また、最初はかなり褒めます。無理やりにでも褒めます。そうしないと、あとでどんなにいいことを言っても拒絶されてしまうからだそうです。相手を乗せておいてから、やんわり具体的にアドバイスしていくわけですね。教える側にもいろいろなテクニックがあるものです。(黒)

  • TK-プレス 其の21「受賞者は誰だ!」

    2010-05-11

    明治37年に、「大阪朝日創刊25周年記念懸賞長編小説」(1等300円)という公募が行われている。この賞には審査に厳正を期すため本名を伏せるという募集条件があり、受賞作には「琵琶歌 桃郎(とうろう)作」と題名と筆名しか書かれていなかったそうだ。大阪朝日は作者不明のまま発表し、そうすれば本人から連絡があるだろうと考えたが、紙上で呼びかけがされたにも関わらず、受賞者は名乗り出てこなかった。


    結局、半年にもわたる調査の結果、作者は大倉桃郎(本名国松)であると分かった。では、なぜ名乗り出なかったか。桃郎は応募原稿を友人に託すと日露戦争に出征してしまい、紙上で発表された頃は激戦の地・旅順を攻める包囲軍にあって受賞を知らなかったのだ。また、原稿を託した友人は他紙の購読者だったので気づかなかった。


    この事件は、それ自体が物語となって発表の前座を飾る。今なら敏腕プロデューサーが裏で糸を引いているのではないかと勘繰ってしまうほどよくできた仕掛けだが、つらい境遇の青年が日露戦争に出征することによって差別を跳ね返そうとする家族小説という内容が現実に近いため、虚構と現実の境界が曖昧になってしまったようだ。実際、本になったときには、まだ出征中だった桃郎からの手紙が付録として収録されていたという。


    とまれ、桃郎は旅順から帰還する。バイロンは「ある朝、目が覚めたら有名になった自分がいた」と言ったそうだが、桃郎は復員したら作家になっていたわけだ。しかし、受賞自体が事件になってしまい、作品の外側ばかりが話題になったのは幸だったのか、不幸だったのか。


    「琵琶歌」もその後の作品も文学的評価はほとんどないと言っていい作品のようだが、これほど有名にならなければ、あるいはもっと落ちついて作家修業ができたかもしれない。名前が一人歩きをしては本人もやりにくかったろう。ただ、帰還後はゴシップ報道の先駆的新聞、万(よろず)朝報の記者として活躍したそうなので、拾う神はあったと言うべきかもしれない。(黒)

  • 【ネーミング】養父市 但馬生活科学センター・たじま消費者ホットライン共有マスコットキャラクター愛称募集 ほか

  • 公募ガイド6月号発売しました!

    公募ガイド6月号が発売になりました。
    6月号表紙
    今月号の特集は「受賞するためのエッセイ講座」です!
    ■特集 受賞するためのエッセイ講座
    エッセイ公募で受賞するには、読み手を魅了するためのテクニックが必要となります。今回は、ジャンル別にそのテクニックを紹介しています。
    ■連載
    〈My Story〉大河ドラマ「龍馬伝」の題字を手がけた
    紫舟さん
    〈今月の一冊〉
    佐川光晴さん
    〈CREATORS〉
    横山裕一さん
    ■好評連載中
    あべたみおのみんなのマーク展
    tupera tuperaのカードデザインコンテスト
    タイアップコンテスト
    などなど、今月号ももりだくさんの内容です。
    ぜひ店頭などでお手にとってごらんください!

  • 【フォト&ビデオ】ペットのかわいい「わん!LOVE」な動画コンテスト

  • 【アート】静岡市 イメージキャラクター募集 ほか

  • 独りごち 其の3「シニア世代」

    2010-05-06

    最近、ある高齢の受講者の方から電話があり、「○○先生のアドバイスは、とてもやる気が出るんです。私のようなおばあちゃんでも夢が持てるんです」と言われました。当初はお孫さんのためにお話を書いていたようですが、今では「やっぱり受賞してみたい」と希望に満ちていました。夢があるというのはいいですね。これからもがんばってください。(黒)

  • 小説抄 其の20「岸田秀『ものぐさ精神分析』」

    2010-05-04

    その昔、バイト先の店長に「明日、六本木に応援に行ってくれ」と言われたことがある。本店のウェイターが人手不足だと。六本木? 聞いたことはあるけど、どこにあるんだろう。その程度の知識しかなかったが、とにかく翌日、日比谷線に乗った。行ってみればなんのことはない。店が違うだけでやることは同じ。違うのは、やたらと芸能人が来ることぐらいだった。


    ただ、私は芸能人に興味はなく、先輩に「おまえがレモンスカッシュを持っていった子、今年デビューした堀ちえみだぞ、ついてるなあ」などと言われても、あんなどこにでもいるような女の子に大騒ぎしてバカじゃなかろうかとしか思えず、やんわりそう言うと、「なんで感動しないんだよ、芸能人としゃべったんだぞ」と。しゃべったって、「ご注文は?」だけなんですけど。ミーハーの考えることは、よく分からん……。


    話はがらりと変わる。思春期ともなると、どうでもいいようなことに思い悩んだりするものだが、それらのすべてに明確に答えてくれた人がいた。それが岸田秀の性的唯幻論だった。かなり強引な論理だったような気もするが、悩める私には天啓を与えてくれる神のような存在だった。


    仕事ではあるが、その人と会うことになった。緊張しながら居間で待っていると、少しして岸田さんが現れた。癖毛なのか、少し髪が乱れている。羽織っているジャケットはよれよれで、ズボンとの色合いもかなりえぐい取り合わせ。しかも、ソファに座ると靴下が丸見え、いわゆるつんつるてんだった。そして、それを見て「超かっこいいぞ、これぞ、まさに学者の正装」としびれまくる私。カメラマンは「ちょっとおぐしが」と気をつかっていたが、バカを言うんじゃない、そこがいいんだよ!


    社に戻り、今日の興奮を伝える。しかし、皆一様に首を傾げ、「よく分からん」と。なぜ分からないかなあ、生の学者と会ったんだよ、興奮するに決まってるだろと言いながら、あ、これがミーハーってやつか、とやっと気づいた私はドジでのろまな亀でした!(黒)