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社員ブログ

  • 小説抄 其の37「荒俣宏『本朝幻想文学縁起』」

    2010-12-28

    「名著解題」という授業があった。平たく言えば読書案内だが、誰もが知っている名作は紹介せず、そんな本があるんだという本ばかりをとりあげた。講師は無名の物書きだったが、講義を聞いてただ者ではないと思った。何しろ、ヴォルテールの『カンディード』について、それがいかにおもしろいか90分も語り続けるのだ。しかも、ピカレスク小説、ライプニッツ哲学といった耳慣れない用語も分かりやすく解説してくれる。どんだけ知識があるんだ、この人に知らないことはないのか。心底そう感嘆した。


    うっかり無名と書いてしまったが、それは私が無知なだけで、本屋に行くと何冊か著作があった。最初に買ったのは『本朝幻想文学縁起』。学生にはちょっと値が張ったが、空海、平田篤胤、上田秋成、安倍晴明……百物語になぞらえて百の項目に分かれたすべての話に興奮させられた。特に、当時はあまり知られていなかった陰陽師、式神といったあたりは震えるほど興奮し、これはこのまま小説にしたら大ヒット間違いなしだと思った。後年、先生は小説を書き、日本SF大賞を受賞、映画化もされたが、それは『本朝幻想文学縁起』を素材に物語を作ったといったものだった。


    作者は荒俣宏、陰陽師が出てくるその小説は『帝都物語』だが、公募ガイドの巻頭ページを担当していた頃、先生に原稿を書いてもらおうと考えた。しかし、当時、先生は居所が知れず、噂では某出版社に居候しているとのことだった。早速、電話してみる。「そちらに荒俣先生はいますか」「はあ、いますね」。どうやら“いる”らしい。「お帰りは?」「さあ?」。その言い方には、そんなこと私が知るかいなってなニュアンスがあった。まさか無断で住みついているわけじゃないよなと思ったが、何度か電話するうちにやっとつかまり、原稿を書いてもらうことができた。


    原稿には、サラリーマン時代の十年間、睡眠時間を削って翻訳や評論を書いたという壮絶な修業時代が書かれていた。先生みたいに博識になりたいと憧れるのは簡単だが、睡眠時間三時間を十年と言われると怯んでしまう。憑りつかれたように書くのも快感だけど、貪るように眠るのもまた捨てがたいしねえって?(黒)

  • 【ネーミング】阪神タイガーズ「新マスコット」の愛称募集

  • 【プレゼント】アサヒ飲料「ワンダフル商事の福袋が当たる!」キャンペーン

  • 独りごち 其の36「年末年始」

    2010-12-23

    数年前、作品添削講座の某先生に受講作品を送った際、講評の返送希望日を「1月2日」と記してしまったことがあった。さして考えもなしに、ただカレンダーだけ見て機械的に日付を書いてしまったのだったが、すぐにメールが来て「三が日は休ませてくださいよ」と。そりゃそうですよね。というわけで、年末年始は講評の返送がふだんより遅れる場合もあります。(黒)

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  • TK-プレス 其の37「ペーパーバックライター」

    2010-12-21

    書籍は製本の仕方により上製本と並製本に分けられ、「高くても読んでおかないとねえ、君」というような立派な本は上製本が多く、「だんなさん、安くしとくから買ってよ」的スタンスの娯楽本、もしくは実用書は並製本であることが多い。前者はハードカバー、後者はソフトカバーと言ったりもするが、最近のコンビニでは並製本同様、表紙がぺらぺらの紙でできていて、さらにカバーも付いてない雑誌感覚の書籍が売られている。これをペーパーバックと言えば格好良すぎるか。


    ビートルズの「ペーパーバックライター」には、「If you really like it you can have the rights/It could make a million for you overnight/If you must return it you can send it here」とある。訳すと「気にいったら貴社に著作権をあげましょう/一晩で100万(ポンド?)稼げますよ/差し戻すならここに送ってくださいね」って感じ? つまり売り込みの手紙だ。ちなみに昔の対訳ではPaperback Writerを三文作家と訳していたが、それは当たらずとも近からずってやつかな。


    海外ではこのような営業の手紙を各社に送り、著作権を譲渡する会社を作者が選ぶらしいが、日本の場合は新人賞を経てデビューするケースが多く、二重投稿は禁止になっている。確かにそうされては困る。公募ガイド社に新人賞はないが、複数の賞を同時受賞した人に「他社の賞は受けるが、おたくのは辞退する」なんて言われたら、「どうせちっぽけな賞だよ、ふん」と拗ねて非行にも走ってしまうかもしれない。「海のばかやろう」と言って小石を蹴ってしまうかもしれない。


    しかし、よくよく考えると新人賞は便利な制度だ。なければ、原稿が書けた、投函して飲みに行こうなんてわけにはいかない。その前に出版社にアポを取って原稿を持参し、そのうえ「M上H樹も裸足で逃げ出すぐらいの出来です」なんて大ぼらもふかなきゃいけない。結果、編集者の机の足置きにしかならないのでは泣くに泣けない。対して新人賞は黙っていても審査してくれ、しかも社会的に信用できる選考委員までいる。売り込みが下手な人には合っているのかもしれない。(黒)

  • Yahoo! JAPAN インターネットクリエイティブアワード2010 授賞式

    2010-12-17

    最近は冬らしく、ぐーんと冷え込んできましたね~
    急に外にでると、温度差でメガネが曇り、前がみえな~い!となっちゃう(石)です。

    さ、そんなメガネはキュキュッと拭いて、曇りのない眼で着目したい、公募の授賞式がありました。
    毎年ご紹介している、Yahoo! JAPAN インターネットクリエイティブアワード2010です

    クリエイティブアワード 受賞者インターネット上で閲覧ができるもの、またはインターネットを通じてダウンロードすることができるウェブコンテンツ作品を募集する同公募。
    一般部門と、企業部門と2部門あるのも特徴です
    Yahoo!JAPANのトップページや、もちろん公募ガイドでも紹介をしていたので、賞自体を知っているかたも多いのでは?

    毎年受賞作品が大スクリーンで紹介されるのも魅力のこの賞。
    今年は一般の部のGrand Prixとして、iPad magic(内田伸哉さん)の作品が選ばれました!

    グランプリ実は(石)、縁あって、内田さんのiPad magicを実際に見たことがあるのです
    iPadの動きに合わせて中からハトが飛び出したり、トランプの柄が変わったり…
    マジック自体は、オーソドックスなものなのですが、それを「iPad」を使って…というそのアイデア、そして発売直後に発表する、という行動力が高く評価されました。
    YouTubeでも話題になっていたので、ご覧になった方もいるのでは??

    企業の部では、ユニクロのUNIQLO LUCKY SWITCH がGrand Prixとして選出されました。
    実は昨年のGrand Prixも、手がけたのは同じく電通の中村洋基さんという2年続けての見事な受賞でした

    他にも数多くの素晴らしい作品が受賞しています。
    詳細は公式サイトでも紹介されているので、興味のある方は是非覗いてみてください。


    ウェブコンテンツ部門受賞者授賞式会場では、『surprise window maker』でブロンズを受賞した君塚史高さんとお話できたのですが、なんと君塚さん、前回ご紹介した「MITSUBISHI CHEMICAL JUNIOR DESIGNER AWARD」の受賞者でもあるのです
    よく車窓を見て、空想の人を走らせたり、障害物がそこにあるとジャンプしたり、転んだり・・・な~んて想像したことありませんか
    まさしくそれを実現させたものなのですが・・・

    (石)は現在でも、そんな空想ばっかりしているのですが、おんなじこと考えている人がいたよと感動していたのです。
    そしてそれが立て続けに評価される、ということは、実は皆おんなじこと考えていたんでは? とちょっと嬉しくなってしまいました。
    「MITSUBISHI CHEMICAL JUNIOR DESIGNER AWARD」の応募時の作品に、更に手を加えて応募したという同作品。
    妄想を熱く語る私に苦笑しつつも、「理想の動きはまだまだ」と答えてくれました。

    他にもご夫婦で見事ゴールドを「かなもじ」で受賞した原崎正広さん、原崎朋子さんにもお話を伺うことができました。
    「かなもじ」はiPadで遊びながら「ひらがな」を学べるアプリケーション。
    「か」にはカニの絵柄、「は」にはお花の絵柄と、子どもが喜びそうなデザインです!

    元々デザインをやっているという奥さんの朋子さんがイラストを手がけ、システムは旦那さんの正広さんが、と2人で作り上げた傑作。
    会場では動く「絵本」という新しいシステムを、iPadで実演しながら見せてくれました!
    お二人ともありがとうございました!

    他にも本当に面白い作品が数多く受賞しています。
    インターネットの世界は日進月歩
    常に新しい・楽しい技術で満ちているなぁ~と思えた1日でした(石)

  • 独りごち 其の35「無駄遣い」

    2010-12-16

    家計が逼迫したら、まず削られるのは本代だろう。それが小説ならなおのこと。それでも買わずにはいられない、小説も読みたいけど、くその役にも立たないような無駄遣いが好きなのだという皆さんは有望です。未来の直木賞作家かもしれません。ということで、一日100円、必ず無駄遣いをしましょう。同じものなら高いほうを買いましょう。1億3000万の人がそうすれば、来年あたり、たちまち好景気!(黒)