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  • 小学生ってスゴイ… 第4回 12歳の文学賞 贈賞式

    3月25日に小学館主催「12歳の文学賞」の贈賞式が行われました。
    さて、小学館といえば近頃「小学5年生」「小学6年生」という
    (かつて私も読者だった)あの学年誌が休刊になってちょっと寂しい感じも
    していましたが、贈賞式と一緒に新雑誌「GAKUMAN(ガクマン)」の創刊発表も
    一緒にありました。第4回目を迎え賞としてだいぶ成長した「12歳の文学賞」は
    今後、この「GAKUMAN」と連動した企画になるそうです。
    「まんがで学ぶ!世界がわかる!」がテーマの新学習漫画雑誌、
    学年誌を上回るパワーを発揮できることを期待です。
    さて、そんな新雑誌の発表に続いて、第4回「12歳の文学賞」の発表です。
    審査員のあさのあつこさん、石田衣良さん、樋口裕一さんが紹介されます。
    さらに特別審査員として特別審査員のベッキーさん、続いてお子様の卒業式に出席後に駆けつけた西原理恵子さんが登場!
    12歳ベッキーさん
    にぎやかな場内で、大賞以下各賞が発表になりました。
    大賞:「もちた」宮井紅於さん
    12歳大賞
    優秀賞:「ストップウォッチ物語」渡邊道輝さん
        「はけん小学生」池田史さん 劉絹子さん
        「MONOKOとボク」田口大貴さん
    12歳集合写真
    もうタイトルだけで読みたくなってしまう作品ばかり。
    で、読んでみたら(毎年のことですが)大人顔負けの、でも絶対に
    大人には書けない珠玉の作品が勢ぞろいしておりました。
    審査員の先生方やベッキーさんからも、各作品に対して賞賛のコメントが。
    東京は真冬のような冷たい雨が降っていましたが、それを吹き飛ばすくらいの小学生の熱い思いが伝わる贈賞式となりました。
    第5回の詳細な募集要項は4月9日発売の公募ガイドに掲載予定です!
    (熊)

  • 「第13回 文化庁メディア芸術祭」受賞作品を発表!

    「第13回 文化庁メディア芸術祭」のプレス向け受賞作品発表会に行ってきました。
    毎回、話題作などで注目の高い同賞を楽しみにしていた、編集部の(理)です。
    「いままでの文化芸術は、ジャンルによって上下関係があった。しかしジャンルに優劣はないという考えのもと、各ジャンルごとにすばらしいものをみていこう。アニメーション、マンガ、ゲーム、メディアアートなどを積極的に評価し、日本らしさにも注目していこう」というのが同賞の設立の始まりとのことです。
    これらを踏まえての受賞作品は、なるほどと納得されるものばかりでした。
    【受賞作品一覧はこちら】
    第13回は、認知度、注目度も高まり、世界54ヶ国・地域から過去最多となる2592作品の応募がありました。
    海外からの参加も増え、作品のクオリティも世界レベルで高くなっているそうです。
    それを象徴するように、今回初めて日本独自の芸術である「マンガ部門」で海外の作家が入賞しています。
    また、ここ2年~3年の傾向としては、モバイル系のプラットフォーム、開発用キットなどが一般に提供されることにより、オリジナルのモバイル作品やサウンド系パフォーマンスなど、新しいタイプの作品が目立ってきたとのことです。
    細田氏今回、アニメーション部門大賞の細田守氏(左)と、
    マンガ部門大賞の幸村誠氏(下)が来場し、
    作品に対する思い入れなどを話してくれました。
    受賞作品は「サマーウォーズ」。
    満を持して送り出した最新作です。
    幸村氏受賞作品は「ヴィンランド・サガ」。
    11世紀初頭の北ヨーロッパとその周辺を舞台に繰り広げられるヴァイキングたちの生き様を描いた歴史マンガ。
    「何から話せばいいのかわからず・・・」と、いきなり得意だという「田中角栄」のモノマネを始めた幸村誠氏。
    取材のために訪れた北欧のことや、資料だけで一番大きなトランクが一杯になり、何十キロにもなってしまったなど、楽しいエピソードを話してくれました。

    2人細田氏より、「田中角栄以外にできるモノマネは・・・?」とふられ、
    ザクが攻撃を受けてやられるときの音?など、
    かなりマニアックなモノマネも披露してくれました。
    また、「特別功労賞」を贈られたアニメーターの故・金田伊功さんについて、
    本来、功労賞とは存命者に贈られる賞であるが、7月に急逝した金田さんは、
    後のアニメのスタンダードな表現を作り上げた人、アーティストとして認可されるなどの成果もあり、
    今回「特別」として贈られたようです。
    「第13回 文化庁メディア芸術祭」は下記の日程で開催されます。
    会期:2010年2月3日(水)~2月14日(日)10:00 ~18:00 
    会場:国立新美術館(東京・六本木)【観覧無料】
    上映会、シンポジウム、プレゼンテーション、パフォーマンスなど、メディア芸術の今を体感できるライブな展覧会、
    数ある映画祭など目じゃないほどの充実したものになるとのことです。
    これを機会にぜひ、足を運んでみてはいかがですか?

  • 第29回横溝正史ミステリ大賞 授賞式

    7月号の進行が最終段階の編集部より、(熊)がお届けいたします。
    5月25日、東京會舘で行われた「第29回横溝正史ミステリ大賞」授賞式に
    行ってきました。大賞受賞がなかった昨年と異なり、大賞が選出され、
    テレビ東京で映像化される「テレビ東京賞」とのダブル受賞とのこと。
    これはきっと注目作に違いありません。
    さて、授賞式には審査員の綾辻行人氏、北村薫氏、坂東眞砂子氏という
    そうそうたるメンバーに加え、なんと横溝正史氏の息子さん、娘さんも来場。
    横溝亮一氏
    横溝正史氏のご長男、横溝亮一氏の独特で軽快な語り口が人をひきつけます。
    横溝正史が愛した「世にも禍々しい」という言葉を交え、受賞者へ
    「世にも禍々しい作品をたくさん生み出して、横溝正史を踏み台にして
    ホームズもポアロも蹴飛ばしていってほしい」と励ましの言葉がありました。
    さて、注目の受賞作は…

    大賞・テレビ東京賞「雪冤」(大門剛明)
    優秀賞「僕と「彼女」の首なし死体」(白石かおる)
    横溝正史ミステリ大賞贈呈 横溝正史ミステリ大賞集合写真
    お二人とも緊張の面持ちでしたが、大門さん「この“大げさ”なペンネームに負けない立派な作品を書いていけたらいいと思います」、白石さん「小学生の時の横溝ブームがありテレビで見ていたので、ここに立てるのは感無量です」と今後に期待大のコメントです。
    綾辻行人氏から総評もありました。
    横溝正史ミステリ大賞綾辻先生
    「『僕と「彼女」の首なし死体』はヌケヌケとした「僕」の語り口がニヤリとさせる。要注目の才能です。死刑問題を扱った『雪冤』はシリアスな視点で冷静に分析しているが、無骨な中にも熱気が伝わる作品。これからも謎と論理のロマンを追い求めてほしい」
    受賞作はテレビ東京で映像化されることもあり、
    前回「テレビ東京賞」受賞作のドラマ「テネシー・ワルツ」
    制作発表も行われ、会場にはたくさんの人々が詰めかけていました。
    横溝正史ミステリ大賞制作発表
    ドラマに主演の高島礼子さんも登場。なんとキレイなお人。
    さて、受賞作をいただいたので『僕と「彼女」の首なし死体」を早速読了。軽快な口調で語られるのでサクサク物語に吸い込まれていきました。「雪冤」は重たいテーマを掲げていますが、こちらは週末にでもじっくり。
    綾辻行人氏はじめ審査員の先生も絶賛のこの2作、興味がある方はぜひ。
    なお第30回横溝正史ミステリ大賞は7月31日締切です。
    受賞作はテレビ東京で映像化もされます

  • YA文学短編小説賞 授賞式

    ここ2~3日で、スギ花粉が飛び始めましたね。重度の花粉症で、へっくしょ~いとクシャミを連発中の(石)です。
    ですが、花粉症の始まりは、春の始まりを告げるようなもの。
    暖かな陽射しが降り注いだ2月8日(日)、ホテルローズガーデン新宿にて、公募ガイド社主催の『第1回YA文学短編小説賞』の授賞式と懇親会が開催されました。
    月刊公募ガイドでも、2008年10月号で結果発表を、11月号で最優秀賞受賞作品「案山子の娘」(著者 山口雛絹さん)の全文の掲載を行ったため、記憶に残っているかたもいらっしゃるかと思います。
    945編もの応募をいただいたYA文学短編小説賞、授賞式には受賞者をはじめ、最終候補作の著者の方々、審査員でもある石崎洋司先生、梨屋アリエ先生、協力していただいた講談社児童局の阿部薫氏、中田雄一氏にも参加していただきました。
    YA授賞式
    左から最優秀賞受賞者の山口雛絹さん、石崎洋司先生、そして我らが編集長・橋谷です。
    授賞式の後は、石崎先生、梨屋先生、中田氏との鼎談が行われ、「YA(ヤングアダルト)とはなにか」、「作品を書く上での用語などの注意事項」「情報収集について」「YAについて出版社・書店に望むこと」など、貴重な話を伺うことができました。
    DSC00862
    鼎談をする3人の話を熱心に聴いている参加者の方々の後姿が印象的でした。

    自戒もこめて耳の痛いお話を1つ、雑誌や新聞などでの情報収集に関しては、
    石崎先生「情報を集めようとしてもマスコミから流れてくるものは使い物にならない。」
    梨屋先生「読者向けの(に作られた)ものなので、鵜呑みにするのはちょっと・・・。」
    とのこと。
    自分がキャッチ(ひっかかった・気になった)した情報が大切、とのことでした。
    公募ガイドではもっとよりよい情報を、読者の方がキャッチしたくなるものを提供しなくては!と堅く心に誓った瞬間でした。
    鼎談の後は会場を移し、懇親会が行われました。
    著者同士の交流はもちろんのこと、自分の作品を片手に、直接先生方や編集部員に感想を求めるつわものもいました。
    (石)も編集部の仕事内容を聞かれたり、作品の感想を言い合ったりと楽しく過ごさせていただきました。
    DSC00879
    各作品をまとめたものを会場に置いたところ、他の方の作品からも何かを学ぼうと一心不乱に読んでいらっしゃいました。その作品にかける情熱が、新たな作品を生み出していくんですね!
    参加してくださった皆様ありがとうございました、次回作もお待ちしております。
    公募ガイド社では現在、第2回YA文学短編小説賞の作品を募集しております。
    現在発売中の公募ガイド3月号か、こちらをご覧ください。
    次回の授賞式で、皆様にお会いできるのを楽しみにしております。(石)

  • 第48回日本クラフト展 授賞式

    明けましておめでとうございます。
    皆様のお陰で無事に新しい年を迎えることができました。
    今後も皆様にとって役立つ情報を掲載していけるよう頑張ってまいります。
    どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
    公募ガイド社では1月5日が仕事初めでした。
    『始めよければ半ばの成就』のことわざどおり? 同日、丸ビル(東京)で開催されている日本クラフト展の授賞式に意気込んで行って参りました。
    日本語における「クラフト」とは“生活工芸”を意味するもので、美しさ(アート)もあり、実用性もあるものを指すそうです。
    第48回と半世紀近い歴史を持つ日本クラフト展。
    東京駅からすぐの丸ビルでの開催は今年で4年目で、数ある催しの中でもトップクラスの集客数を誇る展覧会になっているそうです。
    美と実用を兼ね備えた作品の中から
    経済産業大臣賞・日本クラフト大賞 「葉-ヨウ-」(OTA GLASS STUDIO)
    が選ばれました。
    クラフト、というよりもアート作品に近い素晴らしい作品も多く、選考は難航したそうですが、「より生活に根ざし、機能と美を追求した作品」ということで、この作品が大賞に選ばれたそうです。
    モザイクの小さなパーツを並べ、溶かして作る非常に手のかかるガラス作品で、OTA GLASS STUDIOの太田真人さんは、できるだけ楽しんで作ったので、それが作品に表れて評価してもらえたのでは、とコメントされていました。
    丸ビルホールではすでに第48回日本クラフト展が開催されています。
    実際に私も作品を間近で見ることが出来たのですが、赤・白・黒で作られた作品のどこが葉だろう、と一瞬思ったのですが、真上から覗き込むと、理科の教科書に載っていた葉脈の断面図や細胞にそっくりで、「葉-ヨウ-」だと納得。
    サラダ(葉)などを盛りつけたら映えそうだな、とも思いました。
    日本クラフト展2
    クラフト展会場内の様子
    第48回日本クラフト展
    会期 1月4日~1月13日 午前11時~午後20時(最終日は16時まで)
    会場 丸ビルホール(東京駅丸の内口)
    その他にも作品には竹・木・布・漆・陶芸など様々な素材が使われ、また照明・家具・器・アクセサリーなど幅広い生活用品が並んでおり、実際に欲しいと思う作品も多くありました。
    興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。(石)

  • 第12回文化庁メディア芸術祭の受賞作品発表会

    12月9日に行われた、第12回文化庁メディア芸術祭の受賞作品発表会に行ってきました。
    アート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の4つの部門からなるメディア芸術祭。
    今年は世界44の国と地域から過去最高の2146作品が寄せられました。
    アート部門大賞
    「Oups!(うっぷす)」(ブラジルのマルシオ アンブロージオ氏)
    エンターテインメント部門大賞
    「TENORI-ON(テノリオン)」(岩井俊雄氏/「TENORI-ON」開発チーム代表 西堀佑氏)
    アニメーション部門大賞
    「つみきのいえ」(加藤久仁生氏)
    マンガ部門大賞
    「ピアノの森」(一色まこと氏)
    エンターテインメント部門では、優秀賞「Wii Fit」 が、マンガ部門では優秀賞に「Real Clothes 」、「マエストロ」など、聞いたことのある作品も選出されています。
    IMG_6987会場では、エンターテイメント大賞作品「TENORI-ON」の実演も行われました。
    縦×横16個ずつ(計256個)ならんだ、LEDがスイッチになっており、画面をタッチすることで、LEDが光り、画面に映しだされる模様が変わり、流れる音も変化する、というユニークな「新しい楽器」です。
    誰でも音楽が楽しめるように、音だけでなく光りも創作することができる新しい楽器をと、6年の歳月をかけて開発されたもの。
     マンガ部門大賞作品は、自由奔放で天才的な音楽の才能をもつ少年を主人公とした人気作品。同部門でマエストロという指揮者を主人公とした作品も選ばれており、「目に見えない」音楽の世界を表現したことが高い評価を得ていました。
    今年度はこうした「視覚」だけでなく、聴覚や触覚など人間の身体性をテーマとした作品が数多く受賞しています。
    第12回文化庁メディア芸術祭
    会期 2009年2月4日~15日(10日休館)
    会場 国立新美術館 企画展示室2E(東京・六本木)
    文化庁メディア芸術祭では、実際に作品を体験できるほか、受賞作品の上映会、受賞者のシンポジウムなども企画されています。
    受賞アーティストの貴重な話が聞ける絶好の機会ですので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
    受賞作品は公式ウェブサイトでも公開されています。
    近い未来に、味覚・視覚・聴覚・触覚・嗅覚の五感すべてを満たすメディア作品が出てきてもおかしくないかも。そんな可能性を感じる受賞作品発表会でした。(石)

  • Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワード2008 贈賞式

    11月28日、六本木のグランドハイアット東京で行われた「Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワード2008」の贈賞式に行ってきました。
    yahooクリエイティブアワード
    インターネット上でのクリエイティブ表現の可能性を追求し、インターネットの世界を発展されることを目的として実施されたこのアワード。
    「一般の部」293作品、企業がプロモーションを目的として展開した作品の「企業の部」314作品、計607作の応募があったそうです。
    一般の部Grand Prix 「Blog Ground Music」(中川真仁さん)
    企業の部Grand Prix 「魔球ロワイヤル」(株式会社 バスキュール)
    がそれぞれ選ばれました。
    一般の部で見事グランプリを受賞した「Blog Ground Muxic」は、ブログで利用できるシステム。
    ブログ上の文字を解析し、音楽を奏でるもので、書いている内容によって音楽が変わります。
    つまり自分のブログ、自分の記事だけの音楽を自動的に作ってくれるようなもの。
    今年度は、ブログで使えるパーツが多く応募されてきたそうです。その中でも「音でも楽しめる」着眼点と、出来上がった音楽が、気持ちの良いものに仕上がっている、ということがグランプリの決め手であったそうです。
    楽器も選ぶことが出来て、また今後もバージョンアップを予定されているとのこと。
    私も、公募ガイドのブログで試してみたくなりました。どんな音が響くのでしょう。ブログを書くのが楽しくなる試みですね。

    会場では、Grand Prixはもちろんのこと、Gold、Silver、Bronze、最終審査委員賞各賞の作品を実際にスクリーンに映し出し、詳細の説明を聞くことが出来ました。
    その他にも、携帯電話の1つの待ち受け画面を、分割して2人で持つことができる作品や、投稿数や、時間、環境に関する言葉などでキャラクターが変化していくブログパーツ、使ってみたい!と思わせる作品ばかり。
    企業の部では会社などの「宣伝」だけでなく、それを見た人が楽しめるもの(クイズやゲームができたり、時間によって変化するものなど)が選ばれていました。
    yahooクリエイティブアワード2Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワードでは、グランプリの受賞者のみ「Big Idea Chair」と呼ばれる椅子に座ることができます。
    自分の作品が認めるのは格別の瞬間なのでしょうね。うれしさがにじみ出ているようです。
    受賞作品は公式ウェブサイトにて公開中です。
    人を楽しませるクリエイティブ作品が日々生み出されるインターネットの世界。次はどんな「楽しめる」アイデアが出てくるのかとても楽しみです。(石)

  • 日本ファンタジーノベル大賞 授賞式

    11月25日、東京の大手町駅からすぐのクラブ関東にて開催された、日本ファンタジーノベル大賞の授賞式に行ってきました。
    鈴木光司先生、池上永一先生、畠中恵先生、森見登美彦先生など、受賞者の中には第一線で活躍する作家の方々が名を連ねています。
    また、惜しくも受賞を逃がした作品でも、優れた作品は刊行されるため、その中から恩田陸先生、小野不由美先生など、すばらしい作家の方が生まれています。
    受賞後、作家として活躍する方が多いことでも有名なこの賞。
    特に今年は第20回ということもあり、646編もの作品が寄せられ、非常にレベルが高かったそうです。そんな中で見事賞を射止めたのは、
    大賞  「天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語」(中村弦さん)
    優秀賞 「彼女の知らない彼女」(里見蘭さん)
    日本ファンタジーノベル blog用
    大賞を受賞された中村さんは、昔から古いお城などが好きで、建築をテーマに作品を書いてみたいと思っていた。大学の時に物語を創り出す楽しみを知り、今年で小説を書き続け30年とのこと。
    当日は奥様も会場にいらっしゃっており、中村さんは奥様への感謝も口にされていましたが、奥様いわく「私も建築が好きで膨大な量の本を持っている、本が役に立ってよかった。すべて彼の努力の賜物」と笑っておられました。

    優秀賞を受賞された里見さんは、高校時代から小説の投稿をしていたそうで、同賞では二度、落選経験があるのだとか。受賞作は里美さんの「彼女がみた夢」がアイデアの元になったんだそうですよ。
    お二人の長年の努力が、作品に磨きをかけたのでしょうね。
    そして好きなものや、周りの人からの「情報」を、アイデアに転化できることが、良い作品を生み出す秘訣なのかもしれません。
    大賞作品・優秀賞作品は11月21日より、新潮社から発行され全国書店に並んでいます。
    授賞式の後は、パーティーが開催され、歴代の受賞者の方々が数多く参加されていました。
    こうして受賞者の方同士の交流を行うことが、作家を続ける原動力の1つになっているのかもしれません。
    第21回の日本ファンタジーノベル大賞に関する詳細は、12月9日発売、月刊公募ガイド1月号にて掲載いたします。
    作家になる夢を胸に抱いている方々、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。(石)

  • 第1回 城山三郎経済小説大賞 贈呈式

    11月7日、表参道駅・渋谷駅からも近い石山記念ホールにて、第1回 城山三郎経済小説大賞の贈呈式が行われました。
    経済小説の草分けとして活躍された城山三郎先生の名を冠したこの賞は、経済小説ジャンルの発展と書き手の発掘を目的に、ダイヤモンド社によって創設された賞です。
    第1回の大賞は『ロロ・ジョングランの歌声』(松村美香さん)
    城山三郎経済小説大賞
    公募ガイド11月号(10月9日発売)をお持ちの方は、見覚えのある題名・お名前ではないでしょうか。
    11月号の23ページ、『賞と顔』でも城山三郎経済小説大賞を取り上げさせていただいていました。
    今回は贈呈式とのことで、賞状・副賞の授与と、選考委員の方々の選評がありました。各先生方の選評は以下の通り。
    安土敏先生:最終候補3作はどれも良い作品であったが、大賞作品は特に著者の想いのようなものが一番強かった。NGO、またアジアに関してはいままであまり描かれることのなかった分野。
    幸田真音先生:すがすがしい読後感があり、描写がこなれている。著者の将来性に期待できる。アメリカから始まった恐慌の今、経済小説は求められている。
    佐高信先生:受賞は当然だった。ロマンがある作品。小説(しょうせつ)より大切(たいせつ)、というところがある作品。受賞者が女性というのも第1回の受賞作としてぴったり。
    高杉良先生:本当にすばらしい作品。題名に関しては色々意見もでたのだが、これでいいのではないか。エンターテイメントとしても高いレベルの作品。

    受賞者の松村さんは、青年海外協力隊を体験し、その後ODA業務を行う開発コンサルタントのお仕事をされています。
    その関係もあり、会場にはJICA国際協力機構の関係の方や、青年海外協力隊時代のご友人、大学関係者など、多くの方が祝福にかけつけていました。
    ご友人は第1読者として、原稿に赤ペンを入れたりと、作品作りの協力もしてくれたのだとか。
    贈呈式の後は会場内で自由に関係者の方とお話できる懇談会があり、松村さんとも少しお話させていただいたのですが、礼儀正しい、笑顔の素敵な方でした。
    経済小説というと、ちょっと敷居が高いような、難しそうなイメージをもってしまうのですが、逆に複雑でわかりにくい「仕組みとしての経済・企業」を、人間ドラマ(小説)として伝えることのできるものなんだそうです。
    エンターテイメントとして楽しめて、かつ世界(経済)を知ることのできるものなんですね。
    勉強と自分の楽しみのためにも、もうちょっと経済小説に手を伸ばしてみようかなぁと思えた一日でした。
    第2回城山三郎経済小説大賞は、現在作品を募集中です。
    締め切りは2009年1月31日(当日消印有効)。
    詳細は先日発売された月刊公募ガイド12月号にも掲載しておりますので、興味のある方はぜひご覧下さい。(石)

  • 島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞 受賞作発表記者会見

    10月27日、都市センターホテルにて、島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞(福ミス)の受賞作発表記者会見が行われました。
    主催者である福山市は広島県に位置し、崖の上のポニョの舞台として注目を浴びている場所です。
    昨年度、公募ガイド社で行った公募アワードでも、地域文化振興賞として注目していた公募。
    その第1回目の受賞作発表ということで、期待を胸に会場に向かいました。
    記者会見の席につくと、福山市の花でもあるバラの花が1輪ずつおかれており、地方の特色を出していこう!という意義が伝わる演出で、ますます期待が高まります。
    応募総数は93作品。海外からの応募もあったそうです。
    1次選考は『一般公募』により選出された20名の審査員により、21作品を選出。『講談社・光文社・原書房』3社の編集者により2次選考が行われ、4作まで絞り、最終審査は作家の島田荘司先生、お一人によって1点が選出されるという、かなりユニークな選考方法をとっています。
    島田荘司先生により、「受賞作品はこの作品しかない。」「多く賞の審査員をしてきたが、その中でも作品単体をとってみれば1番良い作品」とまで言わしめた作品。
    「玻璃の家」(松本寛大さん)が選ばれました。
    今回、特別に優秀作として「罪人いずくにか」(水生大海さん)も選出されています。
    CIMG6329
    左から島田荘司先生、受賞者の松本寛大さん、実行委員長でもある羽田皓福山市長

    松本さんは前に1度、鮎川哲也賞に応募したことがあるだけで、今回10年ぶりに再挑戦したとのこと。奥さんには記者会見の前日まで「嘘じゃないか」と言われていたそうですよ。
    10年ぶりといっても、作品のための資料収集に半年、さらに作品の緻密な設計図を作り上げるのに半年をかけたという、力作。
    選者でもあった島田先生のアドバイスを受け、さらに磨きをかけた同作品が来年3月、講談社より発売予定になっています。
    第2回目の受賞作は光文社、第3回目は原書房からの出版が予定されており、出版社3社協同して公募を盛り立てていく、というのも破格の試み。
    第2回の公募はすでに始まっており、詳細は公募ガイド11月号でもご紹介しています。
    最後に主催者の方と少しお話をすることが出来たのですが、公募ガイドを見て応募をした、という方が多かったという、うれしいお言葉がもらえました。
    なんと台湾でも、福ミスをお手本にした公募が開催される予定なんだそうです。こんな、地方と文学が元気になる企画がもっと増えるといいですね。(石)