Logo

employee blog社員ブログ

第29回横溝正史ミステリ大賞 授賞式

7月号の進行が最終段階の編集部より、(熊)がお届けいたします。
5月25日、東京會舘で行われた「第29回横溝正史ミステリ大賞」授賞式に
行ってきました。大賞受賞がなかった昨年と異なり、大賞が選出され、
テレビ東京で映像化される「テレビ東京賞」とのダブル受賞とのこと。
これはきっと注目作に違いありません。
さて、授賞式には審査員の綾辻行人氏、北村薫氏、坂東眞砂子氏という
そうそうたるメンバーに加え、なんと横溝正史氏の息子さん、娘さんも来場。
横溝亮一氏
横溝正史氏のご長男、横溝亮一氏の独特で軽快な語り口が人をひきつけます。
横溝正史が愛した「世にも禍々しい」という言葉を交え、受賞者へ
「世にも禍々しい作品をたくさん生み出して、横溝正史を踏み台にして
ホームズもポアロも蹴飛ばしていってほしい」と励ましの言葉がありました。
さて、注目の受賞作は…

大賞・テレビ東京賞「雪冤」(大門剛明)
優秀賞「僕と「彼女」の首なし死体」(白石かおる)
横溝正史ミステリ大賞贈呈 横溝正史ミステリ大賞集合写真
お二人とも緊張の面持ちでしたが、大門さん「この“大げさ”なペンネームに負けない立派な作品を書いていけたらいいと思います」、白石さん「小学生の時の横溝ブームがありテレビで見ていたので、ここに立てるのは感無量です」と今後に期待大のコメントです。
綾辻行人氏から総評もありました。
横溝正史ミステリ大賞綾辻先生
「『僕と「彼女」の首なし死体』はヌケヌケとした「僕」の語り口がニヤリとさせる。要注目の才能です。死刑問題を扱った『雪冤』はシリアスな視点で冷静に分析しているが、無骨な中にも熱気が伝わる作品。これからも謎と論理のロマンを追い求めてほしい」
受賞作はテレビ東京で映像化されることもあり、
前回「テレビ東京賞」受賞作のドラマ「テネシー・ワルツ」
制作発表も行われ、会場にはたくさんの人々が詰めかけていました。
横溝正史ミステリ大賞制作発表
ドラマに主演の高島礼子さんも登場。なんとキレイなお人。
さて、受賞作をいただいたので『僕と「彼女」の首なし死体」を早速読了。軽快な口調で語られるのでサクサク物語に吸い込まれていきました。「雪冤」は重たいテーマを掲げていますが、こちらは週末にでもじっくり。
綾辻行人氏はじめ審査員の先生も絶賛のこの2作、興味がある方はぜひ。
なお第30回横溝正史ミステリ大賞は7月31日締切です。
受賞作はテレビ東京で映像化もされます