日本ファンタジーノベル大賞 授賞式
11月25日、東京の大手町駅からすぐのクラブ関東にて開催された、日本ファンタジーノベル大賞の授賞式に行ってきました。
鈴木光司先生、池上永一先生、畠中恵先生、森見登美彦先生など、受賞者の中には第一線で活躍する作家の方々が名を連ねています。
また、惜しくも受賞を逃がした作品でも、優れた作品は刊行されるため、その中から恩田陸先生、小野不由美先生など、すばらしい作家の方が生まれています。
受賞後、作家として活躍する方が多いことでも有名なこの賞。
特に今年は第20回ということもあり、646編もの作品が寄せられ、非常にレベルが高かったそうです。そんな中で見事賞を射止めたのは、
大賞 「天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語」(中村弦さん)
優秀賞 「彼女の知らない彼女」(里見蘭さん)
大賞を受賞された中村さんは、昔から古いお城などが好きで、建築をテーマに作品を書いてみたいと思っていた。大学の時に物語を創り出す楽しみを知り、今年で小説を書き続け30年とのこと。
当日は奥様も会場にいらっしゃっており、中村さんは奥様への感謝も口にされていましたが、奥様いわく「私も建築が好きで膨大な量の本を持っている、本が役に立ってよかった。すべて彼の努力の賜物」と笑っておられました。
優秀賞を受賞された里見さんは、高校時代から小説の投稿をしていたそうで、同賞では二度、落選経験があるのだとか。受賞作は里美さんの「彼女がみた夢」がアイデアの元になったんだそうですよ。
お二人の長年の努力が、作品に磨きをかけたのでしょうね。
そして好きなものや、周りの人からの「情報」を、アイデアに転化できることが、良い作品を生み出す秘訣なのかもしれません。
大賞作品・優秀賞作品は11月21日より、新潮社から発行され全国書店に並んでいます。
授賞式の後は、パーティーが開催され、歴代の受賞者の方々が数多く参加されていました。
こうして受賞者の方同士の交流を行うことが、作家を続ける原動力の1つになっているのかもしれません。
第21回の日本ファンタジーノベル大賞に関する詳細は、12月9日発売、月刊公募ガイド1月号にて掲載いたします。
作家になる夢を胸に抱いている方々、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。(石)