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島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞 受賞作発表記者会見

10月27日、都市センターホテルにて、島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞(福ミス)の受賞作発表記者会見が行われました。
主催者である福山市は広島県に位置し、崖の上のポニョの舞台として注目を浴びている場所です。
昨年度、公募ガイド社で行った公募アワードでも、地域文化振興賞として注目していた公募。
その第1回目の受賞作発表ということで、期待を胸に会場に向かいました。
記者会見の席につくと、福山市の花でもあるバラの花が1輪ずつおかれており、地方の特色を出していこう!という意義が伝わる演出で、ますます期待が高まります。
応募総数は93作品。海外からの応募もあったそうです。
1次選考は『一般公募』により選出された20名の審査員により、21作品を選出。『講談社・光文社・原書房』3社の編集者により2次選考が行われ、4作まで絞り、最終審査は作家の島田荘司先生、お一人によって1点が選出されるという、かなりユニークな選考方法をとっています。
島田荘司先生により、「受賞作品はこの作品しかない。」「多く賞の審査員をしてきたが、その中でも作品単体をとってみれば1番良い作品」とまで言わしめた作品。
「玻璃の家」(松本寛大さん)が選ばれました。
今回、特別に優秀作として「罪人いずくにか」(水生大海さん)も選出されています。
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左から島田荘司先生、受賞者の松本寛大さん、実行委員長でもある羽田皓福山市長

松本さんは前に1度、鮎川哲也賞に応募したことがあるだけで、今回10年ぶりに再挑戦したとのこと。奥さんには記者会見の前日まで「嘘じゃないか」と言われていたそうですよ。
10年ぶりといっても、作品のための資料収集に半年、さらに作品の緻密な設計図を作り上げるのに半年をかけたという、力作。
選者でもあった島田先生のアドバイスを受け、さらに磨きをかけた同作品が来年3月、講談社より発売予定になっています。
第2回目の受賞作は光文社、第3回目は原書房からの出版が予定されており、出版社3社協同して公募を盛り立てていく、というのも破格の試み。
第2回の公募はすでに始まっており、詳細は公募ガイド11月号でもご紹介しています。
最後に主催者の方と少しお話をすることが出来たのですが、公募ガイドを見て応募をした、という方が多かったという、うれしいお言葉がもらえました。
なんと台湾でも、福ミスをお手本にした公募が開催される予定なんだそうです。こんな、地方と文学が元気になる企画がもっと増えるといいですね。(石)