第12回文化庁メディア芸術祭の受賞作品発表会
12月9日に行われた、第12回文化庁メディア芸術祭の受賞作品発表会に行ってきました。
アート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の4つの部門からなるメディア芸術祭。
今年は世界44の国と地域から過去最高の2146作品が寄せられました。
アート部門大賞
「Oups!(うっぷす)」(ブラジルのマルシオ アンブロージオ氏)
エンターテインメント部門大賞
「TENORI-ON(テノリオン)」(岩井俊雄氏/「TENORI-ON」開発チーム代表 西堀佑氏)
アニメーション部門大賞
「つみきのいえ」(加藤久仁生氏)
マンガ部門大賞
「ピアノの森」(一色まこと氏)
エンターテインメント部門では、優秀賞「Wii Fit」 が、マンガ部門では優秀賞に「Real Clothes 」、「マエストロ」など、聞いたことのある作品も選出されています。会場では、エンターテイメント大賞作品「TENORI-ON」の実演も行われました。
縦×横16個ずつ(計256個)ならんだ、LEDがスイッチになっており、画面をタッチすることで、LEDが光り、画面に映しだされる模様が変わり、流れる音も変化する、というユニークな「新しい楽器」です。
誰でも音楽が楽しめるように、音だけでなく光りも創作することができる新しい楽器をと、6年の歳月をかけて開発されたもの。
マンガ部門大賞作品は、自由奔放で天才的な音楽の才能をもつ少年を主人公とした人気作品。同部門でマエストロという指揮者を主人公とした作品も選ばれており、「目に見えない」音楽の世界を表現したことが高い評価を得ていました。
今年度はこうした「視覚」だけでなく、聴覚や触覚など人間の身体性をテーマとした作品が数多く受賞しています。
第12回文化庁メディア芸術祭
会期 2009年2月4日~15日(10日休館)
会場 国立新美術館 企画展示室2E(東京・六本木)
文化庁メディア芸術祭では、実際に作品を体験できるほか、受賞作品の上映会、受賞者のシンポジウムなども企画されています。
受賞アーティストの貴重な話が聞ける絶好の機会ですので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
受賞作品は公式ウェブサイトでも公開されています。
近い未来に、味覚・視覚・聴覚・触覚・嗅覚の五感すべてを満たすメディア作品が出てきてもおかしくないかも。そんな可能性を感じる受賞作品発表会でした。(石)