

社員ブログ
頑固なのに寂しがり屋さんね
2024-12-25どうでもよくない日記法人ソリューション部のムネです。
学生のころから、毎年ささやかなテーマを設けて一年間ちまちまと勉強をするという習慣があります。2024年のテーマは「美学・現代美術」。「美しい」と感じる心のはたらきとは何か。現代アートとはいったいどのようなシステムなのか。ちょっとでもそういった不思議の世界に入門できないかと思って、色々と本を読んだり考えたりしてきました。
その中で今年、特に面白かったのが岡崎乾二郎さんの『抽象の力』という批評。
この本が言っていることは、大雑把にいうと、「抽象とは具体的な力である」ということ。抽象絵画とは芸術家の感じていること形象化したものでも、スタイリッシュな意匠のひとつでもなく、「世界の直接的なあらわれ」をそのまま描こうとした試みであるというのです。
ものすごーく簡単に解説してみます(誤読したらすみません)。
「よくわからないこれはいったい何なのか」を考える際には、それを作った人たちが何をベンチマークとしてみていたのかが重要になります。今回の場合だと、何を倒すために抽象絵画を描いているのか、と言うことですね。
この本に登場する20世紀の芸術家たちが意識していたのは、カメラという技術でした。写真機が世界をありのままの姿で写し取ってしまうと思われた時代の中で、一部の芸術家たちは視覚的ではない形で世界のありのままの姿を直接描こうとした、と。
雑に言い換えれば、「俺の世界の見え方」を表明したのが抽象ということになります。というよりも「俺の世界の見え方こそが人間一般の世界の見え方なんだよ!」、と主張している感じでしょうか。
めちゃくちゃ面白くないですか!!!
カメラという技術があるのに、それとは異なった形の「現実」と向き合おうとする孤独。頑固な寂しがり屋の声が聞こえてくるようです。なんだかいとおしくも思えてきます。
まあ特に何かの結論とか意気込みがあるわけではないのですが、めちゃくちゃ面白かったので簡単に感想を書いておきます。もっと勉強を深堀りしたらまた報告します。
今年のブログも今日が最後になります。良いお年を。
慣れないワックスには気を付けろ
2024-12-05どうでもよくない日記はじめまして。法人ソリューション部のムネです。このブログでは、とにかく些細でどうでもいいことばかりを書いていこうと思います。
というわけで、
先日、外訪の予定があったため、久しぶりに髪にワックスをつけて出社をしました。
いつもは若干の寝ぐせもそのままに慌てて家を出るのですが、その日はいつもと違う気分で鏡の前に向かいます。埃の被ったワックスの蓋を半年ぶりくらいに開け、おそるおそるその粘っこいクリームを髪の毛に塗りたくってみると、急に言いようもない不安が襲ってきます。
絶対に、髪の毛を失敗できない。
せっかくワックスを付けているのだから、普段よりイケてる髪型になるべきです。ただ、中学生の頃の苦い経験から、ワックスをつけたがゆえにイケてない髪型になる場合があることをよく知っている。
下手にクリームを塗りすぎてむやみに髪をべたべたにするわけにはいかないし、カチッと固まらないまま道中で髪の毛をいじるような真似はしたくない。
そもそも、見た目から自分を奮い立たせるためにワックスを付けようと決意したのです。それなのに、ワックスを塗ったがゆえに髪が気になって集中できないなど本末転倒。
つまり、僕は髪の毛をこの朝の時間に決め切らなければならない。バチっとカッコいい髪型を作り上げ、そのカッコよさを自信に変えて出社をしなければならない。
鏡を睨みつけ、細心の注意を払いながら髪を整えていきます。まずは髪の毛をボサボサになるまでかき回し、全体にまでワックスを行き渡らせます。その状態から、慎重に髪の束を適切な位置に配置していきます。
鏡を見ると、結構いい感じです。バチっと決まっているといってもよい。
これなら自信をもって出社ができる。ああ、今日はいい仕事ができそうだ……。
寝間着のままでした。
よれよれのTシャツを脱いだら、さっきまでのばっちりと決まっていた髪型はどこへやら。やり直しです。