

社員ブログ
TK-プレス 其の29「主人公の職業」
2010-08-31今回(第32回)、「小説推理新人賞」を受賞した深山亮さんは公募ガイドの読者だそうで、原稿を依頼したところ、その中で「『読む側』から『載る側』になることができ、感無量です」と書かれていた(公募ガイド10月号参照)。受賞作は「遠田の蛙」で、主人公の職業は司法書士だが、深山さん自身、現役の司法書士だから、取材するまでもなくその日常が描けたと思う。
アマチュアの場合、主人公の職業を自分とは縁もゆかりも興味もない職種にし、しかも、さして調べもしないで書いて、「普通、こんなことはありえません」などと言われたりするのだが、現職か前職、またはよく知っている職種を選べば、同業者が読んでおかしいと思うようなことも書かないだろうし、その職業を知らない人には「へえ、そうなんだ」という細部も書けるだろう。
ただ、作者と主人公が近すぎると、作者=主人公だと思われてしまい、たとえば小学校の男性教師が書いた小説の主人公が、小学生のヌード写真を売買していたりしたら、「実話なんじゃないか」と言われかねないし、いや、言ってくれれば弁解もできるが、密かに「あんな先生、キモい、最低!」と噂が飛び交うかもしれない。というのは冗談だが、作者=主人公と思われる不安は書き手の自由を奪うらしく、そんな悩みを相談されることも少なくない。
では、畑違いの職業にすればいいか。しかし、そうなるといろいろ下調べをしなければならず、たいがいの人は「かったるいなあ」と思ってしまうようだ。確かに、機械オンチの方がうっかり主人公の職業をシステムエンジニアにしてしまったために、本物のSE並みの知識を得ようと下調べをするのはしんどいだろう。興味がないならなおさらだ。
というようなことをある作家の方に言ったら、「そうではなく、作家は好奇心旺盛だから、たとえば豆腐屋を描くなら、『豆腐ってこうやって作るんだ、へえ』と興味津々で資料を読んでいると思いますよ」と言われた。なるほど。自分に関心のある職業か、なくても調べているうちに興味が湧くものにすればいいわけだ。それならつらくないかも。(黒)
∞独りごち 其の19「プロも特別じゃない」
2010-08-26プロの作家はいつも自信満々で書いているのだと思っていましたが、あるとき、ある作家の方は、「すいすいと書けているときは、オレって天才!と思うものの、詰まったり書きあぐねたりすると、オレには才能がないのかもしれないと自信をなくす」と言っておられた。プロでもそうなんですね。失礼ながら、なんか、ちょっとうれしかったりして。(黒)
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2010-08-24夢を公言すると叶うというのは嘘だと思う。私の場合は二度盗まれた。一度目は高校時代。将来はライトのような建築家になると熱く語っていたら、お前の話を聞いて俺も興味を持ったと親友が建築学科志望に鞍替えし、大学院まで出て、今はそこそこ有名な建築家である。
一方、私はと言えば、建築学科には入ったが中退し、水商売のバイトに明け暮れていた。二度目はそんなとき。バイト仲間にKという男がおり、水産学部の学生だったが、夢も希望もない毎日を送っていた私は半ば自棄になって、「卒業後は水産庁のお役人か。そんな仕事、おもしろいか(水産庁の皆さん、すみません)。だいたい、サラリーマンになろうなんてやつはアホだな、男だったらフリーだよ」と言って、「将来、俺はフリーライターになる」と公言していた。
そんなある日、Kが給料日に給料を全額使い果たそうと言い出した。なんで?と問う私に、彼は「片岡義男の『人生は野菜スープ』という短編集の中に『給料日』という小編があり、それがそういう話なのだ」と。で、ぜひ読んでみてくれと。正直、気は進まなかった。読みたい本は無数にある。そんな流行作家の本など読んでいる暇はないと思ったのだ。
しかし、読んでみると、これが意外とおもしろかった。それまで読んでいた小説とは違い、内面というものが書かれていない。さらに、なぜ給料を一晩で使うかという動機も書いてない。ところが、何もないのに(何もないだけに)、あるはずのものを勝手に考えてしまう。こういう小説もあるのだな、おれは小説知らずだと、表紙がポップというだけで侮った自分を反省したりした。もっともだからといって、「給料日ごっこ」は実行しなかったけれど。
それから20年以上経ち、本屋で立ち読みをしていたらKの本があった。聞くところによると、釣りのフリーライターをしており、そこそこ有名ならしい。大学卒業後、いったんは釣り新聞に就職し、まもなく転身したそうなのだが、そのきっかけを作ったのはどうもかつての私のセリフだったらしい。言った本人は勤続20余年のサラリーマンなのにね。「欲望は常に他人の欲望のコピーである」というのは本当だと思った。(黒)
∞独りごち 其の18「何をもって上級?」
2010-08-19創作上級コースを設けたとき、受講資格をどうするかで議論があった。「基礎養成コース修了者」とするか。いや、修了者=上級者とは言えないだろうし、作品添削講座を初めて受講する上級者もいるだろう。それなら「文学賞一次選考通過経験者」とするか。「それもいいけど、パイが少ないよ」みたいな意見があり、結局、資格は設けなかった。ということで、上級かどうかは自己判断によるということになっています。(黒)
【ネーミング・標語】本庄市マスコットキャラクター愛称募集 ほか
2010-08-17公募・懸賞情報本庄市マスコットキャラクター愛称募集
締切:8月31日
JR甲府駅「(仮称)輝きのスポット」愛称募集
締切:9月4日
サポートくま鉄!キャッチフレーズ募集
締切:9月10日
内容:熊本県を走るくま川鉄道のキャッチフレーズを募集。
大分空港アクセスバス ネーミングコンテスト
締切:9月12日TK-プレス 其の28「下手な人は幸い」
2010-08-17久しぶりに帰省して実家の兄と話していたら、今さらだけど、二十数年前、なぜ家業を継がずに出版社に勤めたのかと聞かれた。実際は失業中にたまたま求人誌を見て就職しただけだったのだが、適当に「本が好きだから」と言ったところ、「え? おまえ、そんなに本が好きだった?」と言われ、やはりそう思っていたかと。読書家だった兄から見れば、私など本好きではなかったのだ。
よく賢兄愚弟と言うが、しかし、筒井康隆の場合は逆で、ご本人も言っているように二人の弟のほうが才能があったそうだ。しかし、弟たちは小説家の道は選ばず、東大を出て官僚になった。一方、筒井氏は同志社に行って、その後、SF作家になった。才能あるほうはすぐに飽きてしまい、才能がなかったほうはあと伸びしたわけだ。「下手の横好き」と言うべきか、それとも「好きこそものの上手なれ」と言うべきか。いや、下手だから長く好きでいられ、好きでいられたから上手にもなれたということだろう。
逆に才能ある人は、意外と伸びなかったりする。何をやっても容易に上達してしまうので、すぐに飽きてしまい、結局、器用貧乏で終わったりする。いとうせいこう氏がそうだとは言わないが、というよりそうではないが、『ノーライフキング』という小説でデビューしながら、小説だけを極める道に進まなかったのは、氏に才能があったからだろう。少なくとも、最初の段階で「俺は小説下手だ」という思いがあれば、他の分野には手を出さなかったはずだ。もっとも凡人は手を出したくても出せないから、好きな道にこだわるしかないわけだけど。
小説やエッセイを書こうとして、どうもうまく書けないと思っている人は少なくないと思うが、なんとなく書いて、それでうまくいく人より、我ながら下手だと思える人のほうが幸福かもしれない。長く楽しめるから。実際、私の兄は成人前には小説を読むことに興味を失くしたが、私はと言えば、あれから数十年を経た今でも読み続けている。相変わらず読むのは遅いけど。(黒)
∞【アート】大阪・新世界100年まつり ロゴ募集 ほか
2010-08-12公募・懸賞情報新世界100年まつり ロゴ募集
締切:9月1日
赤穂市制60年 シンボルマーク・キャッチフレーズ募集
締切:8月31日
「瀬戸内 海の道構想」ロゴマーク募集
締切:8月31日
スコッチ(R)メンディングテープ リングドーナツ「デコレーションコンテスト・シーズン3~わたしだけのカワイイ“夏”~」
締切:9月6日
内容:住友スリーエムのドーナツ型テープカッター「スコッチ(R)メンディングテープ リングドーナツ」を使用したデコレーション作品を募集

