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プロセスを省略できない新鮮さ
今日で5月も終わり…
おいおい、速すぎるよ、時間の過ぎるのが。美大に通いはじめて、
「これまでの考え方と全く違う世界だなー」と感じることがよくあります。
「時間」に関する考え方とかも、そうですね。会社の経営やコンサルの世界では、
「時は金なり」で無駄は極力排除、最短距離でモノゴトを進めることこそが美徳です。
これが美術の世界だと、本当に気が遠くなるような、
一見無駄で遠回りな時間があってはじめて、アウトプットが成立したりします。よく料理番組で、
「一晩寝かせたものがこちらです」といってプロセスを省略したりしますが、
「でき合いのお惣菜やサプリを使いながら、効率よく栄養を取る」のが経営だとすれば、
美術は、「美味しいものを食べようと思ったら、結局は丸2日かけてじっくり煮込むしかない」
という感じ。何か「プロセスを省略できない」と言いますか。
会社に入ってからというもの、
「どうやったら省略できるか」ばかり考えて生きてきましたからね(笑)
マラソンも「如何に効率よくタイムを縮めるか」をテーマに取り組んできたので、
これともまた別の世界です。たったの2ヶ月で、まだ何にもわかってないですが、
「(1作品作るのに)時間かかるわー」ということだけはわかってきました。研修が必要です
本日訪問したお客様の会議で、
今月入社の新人向け研修が議題に上がっていました。公募ガイドでも、
昨年から正社員やアルバイトを積極的に採用していて、
「OJTだけじゃなくて、ちゃんと研修とかやらなあかんなー」と感じることが多々あります。
元々いたメンバーも、
当たり前のビジネススキルやマナーが身についてなかったり。零細企業にそんな余裕はなかったのでしょうが、
不効率なだけならまだしも、
わざわざ地雷の埋まっている道を好んで通ったりしているので、
とても危なっかしい。徐々にちゃんとした大人の組織にしていきます。
冬の時代を乗り越える要因
2016-03-25三菱商事と三井物産が最終赤字に転落しました。
経営的には資源に偏った事業ポートフォリオが要因ということでしょうが、
中長期的に業績は復調すると見ています。根拠は、資源価格がどうこういうことではなくて、
抜群に優秀な人材が集まっているからです。運動神経の良い子供が、野球、サッカーに固まるのと同様、
昨今の大卒就職マーケットにおいては、
優秀な学生から金融・商社に流れる傾向が強い(特に文系)。「日本の大企業は個を埋没させる」と言われたりもしますが、
他業種との相対比較で言えば、
総合商社の人材レベルは間違いなく高いです。事実、総合商社はこれまでに何度も「冬の時代」を経験し、
「これからは直取引が主流で、口銭ビジネスなんて流行らない」とか、
「”総合”なんてもう時代遅れ」とか言われながらも、
自己変革の繰り返しでこれを乗り越えてきましたからね。右肩下がりでいよいよ苦しい状況になっても何も変われない、
どこかの業界とは大違い。
結局は、「人」ということです。ミッションが浸透している
昨日、川崎・新百合ヶ丘にあるケーキ屋さん「リリエンベルグ」まで。
※お店の外観たぶん30分、最悪1時間待ちは覚悟していましたが、
なんと!ほとんど待ち時間なく、購入することができました。
3連休の最終日、お昼の12時くらいという時間帯が功を奏したのかもしれません。そしてこちらがお目当てのザッハトルテ!
↓
※普段使いのお皿で食べたことを激しく後悔…去年の秋からずーっと食べたかっただけに(以前のブログご参照)、
ようやく念願かなって、もう至福です。そしてもうひとつ思ったこと。
美味しいお店は、共通して店員さんの接客レベルが高いということ。
お店の目指すところをきちんと共有できていると言いますか。
駐車場整理のおじさんまでも、とても感じが良いのです。うちの近くにある有名私立学校も、そう。
毎朝顔を合わせる交通整理のおじさん、いつも最高の笑顔で挨拶してくれます。
ご近所であのおじさんを嫌いな人はいないでしょうし、
それがそのまま学校のイメージにもつながっています。ミッションやビジョンの浸透って、本当に大事です。
目の前にあるじゃない!
2016-02-24今朝、子どもが「青い靴下がないよー」と慌てているので、
洗濯物の山をゴソゴソと探しますが、全然見つかりません。
そこへママがやってきて、
「何やってるのよ、目の前にあるじゃない!」見つかった靴下は私がイメージしていた「紺色にワンポイント」の靴下ではなくて、
「薄いブルーで2本ライン」のものでした。これって、「探索像」と「知覚像」の不一致というらしいです。
簡単に説明すると、・探索像: ものを探すときの、探すべき対象のイメージ
・知覚像: 現実に知覚されている対象物の姿で、人が何かモノを探している時、この二つの像が一致すればモノは見つかりますが、
二つがあまりにかけ離れている場合、探索像が知覚像を締め出して、
目の前にあるモノを探し出せないという現象が起こります。以前のブログで、
「公募ガイドの表紙のテイストが毎号違い過ぎて、本屋さんで見つけられない」話をしましたが、
それって真に、「探索像と知覚像の不一致」
動物の世界にも見られる現象のようですが、
こういうことを知っているのと知らないとでは、ビジネス上も大きく差が出てきます。ベンチマーキングは分析の基本
2016-02-10自宅に書斎とかないので、
本は衣類を置いている納戸の組み立て書棚に置いています。今朝、着替えている時に何気なく目に留まった文庫本。
懐かしく思い、通勤電車で読みながら来ました。キリが悪くて、出社してからもちょっと読んでいたのですが、
その後、「月刊公募ガイド」に目を通したら、「うわっ、でかい!」
サイズも、文字も、とてつもなく大きく見えます。それだけ見てると何も気づかないけど、
比較するものがあると、大きく見えたり、小さく見えたり。現状分析する時は、
時間軸、競合軸など、色んな尺度から比較するのが基本。
月例の全社ミーティングが金曜日にありますが、
工夫したレポーティングが欲しいです。攻めと守りのジレンマ
いつも会社で、
「既存路線の延長に生き残りはない。まるっきり違う選択肢を考えよう」
と言っています。ですが、
みんなにそう言いながら、「変化がマイナーチェンジに留まるのは、結局は自分のせいだ」
とも感じています。
基本、保守的なタイプ(と自分では思っている)なので、
守るべき収益の最低ラインを決めて、その制約の中で戦略と計画を立てます。
(今のところ)成長志向で”分不相応な”投資やリスクテイクをすることはなく、
まずは従業員とその家族の守りを優先するスタイルです。堅実経営と言えばそうなのですが、
このやり方では人が驚くようなとんでもない飛躍は難しい。
バクチみたいな経営は考えものだけど、
かと言って、守り重視では大きな成長もない。
でも、やっぱり会社を潰したら終わりだ…結局は、攻めと守りのバランス。
どのタイミングで、どこに、どれだけベットするか。
経営センスを問われています。なぜ公募ガイドは去年より売れたのか?
出版月報によると、
2015年の雑誌販売は昨対91.8%(▲8.2%)となったようです。一方、我らが公募ガイド。
昨対100%を超えて2015年を終えることができました(ちょっとだけですけど…)この厳しい環境下、
どうして去年より売り上げを伸ばすことができたのか?・積極的なマーケティング活動で認知が上がった
・内容が劇的に面白くなった
・知り合いに売りまくった残念ながら、どれもちょっと違います。
答えは、「去年より、たくさんお店に並べて頂いた」からです。
国内の大半の雑誌は、
取次(とりつぎ)と呼ばれる問屋さんを通して、書店さんに配本されます。
で、近年の実売率はざっくり6割と言われているので、
10冊置けば、6冊売れて、4冊が返本されている状況です。返本コストは取次さんの負担なので、
取次はこの4冊の返本コストを減らすべく、
「売れる6冊分だけ置きましょう。その方がお互い無駄がないので」となり、
次回は6冊が配本されることになります。ここがポイントで、
6冊配本だと6冊は売れなくて、
6冊の6割、つまり3~4冊しか売れないのです。
そしてこれを繰り返すことで、市場は加速度的にシュリンクしていく。
これが雑誌市場が急速に落ち込んでいる一因であろうと、
私は分析しています。換言すれば、
縮小市場で6冊をキープしたいと思えば、
11冊、12冊と以前より多くの本を並べなければならない。
そしてこの増加配本コストは、別の経営努力で削減する。
これが昨年の公募ガイドの取り組みです。特に問屋さんにおいては、取扱いボリュームが命と思いますので、
足もとの返本コストに目を奪われ、
自ら取扱いを減らすというのは、中長期的には致命的だと考えています。
(版元には「コンテンツ」という強力な武器がある)「取扱い高は極力キープし、取引コストを極小化しよう」
業界全体として、そういう動きにならないかなー。
大切な商談は午後でセットする
2016-01-18今朝の東京は積雪で、朝の通勤は本当に大変でした。
いつもより早く家を出たのですが、
それでも3倍近く時間が掛かってしまいました。今日は、クライアント向けのご提案アポが入っていたのですが、
午後で本当に助かりました。午前中(特に朝イチ)のアポイントだと、
不測の事態に対応しにくいですし、
逆にデスクワークなどは朝のうちにさばいた方が効率が上がる気もします。「大切な商談は、午後でアレンジしておく」
営業活動においては、
結構大切なルールかもしれません。今日は業界構造について書くつもりでしたが
明日の全社ミーティングに向けて、
今年度の事業計画書を作りました。それで改めて感じたのが、雑誌市場の急激な悪化です。
特に昨年後半はひどかった。雑誌が売れなくなるメカニズムについては、
スマホに代表される電子媒体へのシフト、余暇の過ごし方の変化など、
外的要因から語られることが多いですが、
自分が出版社に来て感じるのは、(広義の)出版業界側にも問題があるということです。今日はこれをブログのテーマにしようと思っていましたが、
長くなりそう&昨夜に続いて仕事が終わっていないので、
またの機会にしたいと思います。