
問いをつくれ。
社長ブログ
卒制報告_11
2020-02-20(卒制報告_番外のつづき)
1月中旬。
アクリル板の試作品があがってきたという連絡。どんな感じなのかドキドキしながら、
会社を訪問する(こちらの会社、土曜は営業日なのです)。担当の鈴木さんから、
「rもきれいに出てますし、球の回りも大丈夫そうです」
とこちらを手渡される。空中に浮かんだ木球が不思議な感じで、
Y先生の言葉を借りれば、”オーパーツ感”はきっちり出てます。ポリカの透明ねじがやや目立つのと、
球と球の間隔がちょっと開き過ぎている気もしますが、
これ以上つめると割れてしまうリスクもあって、
これが限界。穴の削りも試作よりもきれいで(当たり前です)、
あとは工作機械が空くのを待って、
本製作に入っていただくことになりました。また一歩、前進です。
卒制報告_(番外)卒業にリーチをかける
2020-02-17(卒制報告_10のつづき)
お正月休み。
木球もアクリル板も納品待ちなので、
できることと言えば、フレーム(外枠)の設計くらい。
でもそこは鉄工屋さんの意見も聞きながら固めていきたいので、
今はなかなか進めにくい。ということで、最後の最後、
実はまだやり残していた(⁉)「イメージ編集Ⅱ」の課題に取り組む。内容としては、アートやデザインの発想方法を、
「比較」「反復」「反転」「転置」
「拡大縮小」「演出」「省略と鈍化」「変換」
という8つのテーマで理解し、
そのうちの1つのアプローチを使って作品を制作するとともに、
その解説を所定のフォーマットに落とし込んでデザインするもの。で、今回せっかく卒制でたくさんのプロトタイプを作ったので、
それをうまく流用して提出することにしました。作品タイトルは『Saku-ball』
朔望(月の満ち欠け)のような球(ボール)で、
絵や文字を作るから「サクボール」。選択したテーマ分類は「変換」で、
デジタル的な単位である”画素”という考え方を、
アナログの機構に「変換」した作品です。業者さんにΦ30㎜の木球を追加でお願いし、
穴がちょうど同じ大きさのチョコレートモールドを受け皿として、
知育玩具的な作品に仕立てました。
※ちょっとたこ焼きみたいですね…これに合格できれば、残す単位は卒制のみ。
いよいよ、卒業にリーチをかけられます。卒制報告_10
2020-02-14(卒制報告_9のつづき)
12月27日(公募ガイド社の年内最終営業日)。
会社の納会を中座させてもらい、
アクリルの見積りが出てきた2社のうち、
安かった方の会社さんを訪問。大田区にある会社さんで、
場所は下町ロケットの佃製作所のすぐそば。
町工場をイメージしていたのに、訪問してみたらけっこう立派なビルで、
担当の鈴木さんも信頼できそうな印象を受けたので、
その場で発注をお願いする。で結局、仕様はこんな感じに決めました。
球の大きさはΦ60㎜と最後まで迷いましたが、
アクリルの割れるリスク、
球がこぼれ落ちてしまうリスク、
重量増に伴う安全性のリスクなど、
より確実性が高いΦ50㎜を選択することにしました。造形的には60㎜の方が良かったんですけどね…
スケジュールとコストの関係で、
アクリルの専用刃物を試作することができず、
確実な方を選択せざるを得ませんでした。でも最難関と思われる球とアクリルのギミックが、
何とか年内に先が見えてきて、
ちょっとだけ安心して新年を迎えられそうです。卒制報告_9
2020-02-13(卒制報告_8のつづき)
12月下旬。
アクリルの加工業者さん探しが始まりました。直接お会いしてやりたいことや仕様を説明したり、
試作の現物を確認したり、
遠方だとちょっと難しいと判断し、
都内を中心にやってくれそうな会社にアプローチをかけます。10社くらい声掛けした時点で、
「やれます!」と明言してくれた会社は1社も無し。
「ああ、またか…」という感じです。さらに10社くらいあたった時点で、
ようやく「多分やれると思いますよ」という会社にめぐり合う!さらに追加で問い合わせていると、
何社か見積りを出してくれそうなところが出てくるも、
タイミング的にはクリスマス。
世間はすでに年越しモードで、
「現場が動いてないので、提案は年明けになります」と言われてしまう。そうこうしていると木球の業者さんにも、
「年内に発注しないと1月納品が難しいので、早く球のサイズを確定して欲しい」
と急かされる。そんなこと言われても、
ベースとなるアクリルとの組み合わせを検証しないといけないので、
アクリル側の目途が立たないと何とも回答できない。ああ、もうどうしよう。
休日と休日の間
2020-02-10今日を挟んで明日も休日。
休みが多いのは嬉しいことですが、
仕事が進まなくなるので、
そういう面ではちょっと困りますね。もう今日はあきらめて、
気分転換に床屋さんに行こう。卒業制作_8
2020-02-06(卒制報告_7のつづき)
12月中旬。
はざいやさんで入手した穴あきアクリル板をもとに、
こんなギミックを考えてみました。簡単に言えば、
rのついた穴が開いたアクリル板2枚で木球を挟み込むというものです。① アクリル板の内側面の穴の直径
② 木球の直径
③ アクリル板の外側面の穴の直径の3つの直径の大小関係が肝になるのですが、
①>②>③になれば、
球は外にこぼれずに回転するはずです。例えば、Φ50㎜の木球を使う場合、
厚さ8㎜のアクリル板の内側面にΦ51㎜の穴を開ければ、
外側面は48.4㎜くらいとなり、うまくいくのでは!?はざいやさんで穴を開けてもらったアクリル板に、
カッターややすりで穴の側面を加工し、
木球を挟み込んでみると、ぎこちないながらも、
一応、球は回ってくれています!次ははざいやさんの店員さんにアドバイスいただいた、
・アクリル板のサイズ
・rのついた穴開け加工の問題をクリアーすべく、
仕様の見直しと加工業者さん探しに着手します。卒制報告_7
2020-02-05(卒制報告_6のつづき)
吉祥寺から京成立石までの道中に仕様を考え、
アクリル屋さんに着くなり相談してみると、
「そんなのできないですよ。もしできたとしてもべらぼうな値段になりますよ」
と言われる。その時、私の伝えた仕様というのが、
・アクリルサイズ:縦2m/横2m/厚1㎝(2枚)
・Φ10㎝の穴を400個開ける(2セット)
・穴の断面はrをつけるというもの。
どうやらアクリル板には規格サイズがあり、
それより大きくなると特注になってしまうらしい。2m×2mサイズだと安く見積もっても20万円/枚×2枚で40万円。
さらに穴開けが500円/穴として400個×2枚で40万円。
穴の断面にrをつける加工はできないし、
そもそも2m×2mサイズは機械に入らない。せっかく目の前が明るくなったと思ったのに、
たった1時間で真っ暗闇に逆戻り。それでも手ぶらで帰るわけにはいかないので、
アクリル板の端切れにΦ46㎜の穴を開けてもらい、
実現可能なギミックかどうか、試作してみることにしました。卒制報告_6
2020-02-04(卒制報告_5のつづき)
12月上旬。
吉祥寺校4号館で担当のY先生と面談を行う。
(4号館はムサビ発祥の地で趣深い風貌の建屋なのです)プロトタイプ2つを持参し、
このままだとコストがとんでもないことになりそうとか、
いろんな会社から断られまくっているとか、
状況を共有しつつ、現実的な方向性を話し合う。先生からは、
・木球はΦ100㎜よりもΦ50㎜の方が遊具感が減ってよいのではないか。
・垂直が難しいのであれば、水平にして仕掛けをシンプルにすることを検討してみては。などのアドバイスをいただくも、
正直、気乗りしない(笑その後もY先生と雑談交えながら(ほんといつも脱線してしまう)、
あーでもない、こーでもないと試作をいじくっていたら、
「これ(木球が浮かんでる絵)って、オーパーツ的だよね」
という話になり、
「仕掛けを透明化できたら面白いかも」
「ならアクリルだ!」
という急展開で面談は終了。学校から吉祥寺駅まで帰り道、
早く試したくて仕方がないので、
歩きながらアクリルの加工と販売をやっているお店を調べ、
そのまま電話してこちらのやりたいことを伝えるものの、
まったく伝わらない(そりゃそうかもう居ても立ってもいられないので、
「今から行きます!」と店員さんに伝え、
そのまま京成立石にある「アクリルショップはざいや」さんに向かいました。ESG
今日のお昼はランチョンミーティングということで、
コンビニに買い出しに行きました。ちょっと遅かったので、
おにぎりコーナーはほぼ空っぽでしたが、
そこに「恵方巻き」を1つだけ発見。
しかもコンパクトサイズのかわいいタイプです。去年の今日は一本巻きがどーんと積み上げられていたので、
事前予約や小型化など、
「食品ロス」へのコンビニ各社の対策が見てとれます。当社も雑誌不況に対して、
ESG(環境・社会・ガバナンス)を意識した展開をみせないと、
どんどん取り残されてしまうでしょう。
社会的要請に応えながら消費者ニーズを正確にくみ取る、
そんな力が試される時代ということです。卒制報告_5
2020-01-31(卒制報告_4のつづき)
11月下旬。
わりと大きめのホームセンターまで遠出し、
試作に使えそうな素材を購入。作品の骨格となる木球については、
Φ100㎜を予定しているものの、
そのサイズは市販ではなかなか見当たらず、
とりあえずお店にあった50㎜球を買ってみます。こいつをベースに作ってみたプロトタイプの中で、
可能性がありそうだったのがこちら↓① メッシュパネルパターン
② 透明カップパターン
※ファイルサイズの制約で動画UPできず、わかりにくくてすみません。
黒い紙が表のパネル面で、
メッシュパネルや透明カップが、
内部で球をクルクル回す仕掛け部分になります。メッシュパネルパターンは、
意外な仕組みで球が回るギミックを実現していて、
工夫次第で何とかなりそうな雰囲気。一方の透明カップパターンは、
球のすべりはよいものの垂直にすると球がこぼれてしまうという、
致命的な問題をクリアーするのが難しそう。いずれにしても、これら何パターンかの試作でわかったのは、
「球って意外と回る」ということ。
もうちょっと大胆かつシンプルな仕組みにしてもいけるかも、
と思えてきました。あとはΦ100㎜の木球コスト。
まず取り扱っているメーカーがほとんどなく、
特注扱いでやっと出してもらった見積りが2,000円/球なので、
100個(10×10)で20万円、
400個(20×20)にすればそれだけで80万円!!そのあたり含めて、さあどうするか。