KPIの運用は難しい
東京都の新規感染者が今日で4日連続50人超え。
もともとの基準に照らせば、
東京アラート再点灯となる局面ですが、
逆にアラート自体を見直す方向ということで、
「基準クリアーしてないのに解除したことが間違い」
「そもそも何のためのアラートだったのか」
といった意見も出ているようです。
東京アラートって一種のKPI(Key Performance Indicator=重要評価指標)ですが、
長年、経営管理に携わってきた立場からすると、
KPIの運用ってかなり難しいです。
組織として具体的な数値目標があった方がアクションに繋げやすく、
また行動評価もしやすいということで、
「この指標、大事だよね」的にわりと気軽に決めたりしますが、
問題となるのは、いざ評価するとなったとき。
指標を大きく上回ったり、逆に下回った被評価対象に対して、
どう対処したらいいのか。
特に下回った時の対処が大変で、
例えば遅刻の常習犯に「遅刻厳禁、次回やったら大目玉だぞ!」と諭したとしても、
実際に何らかの処分を下すことはなかなか難しい。
それは契約的なリスクもさることながら、
心情や状況などのウェットな部分が絡んでくるからです。
今回のアラートもまさにそうで、
何らかの数値基準があった方がわかりやすいと導入したものの、
あまりにも影響が大きすぎて、
基準通りには「出す/出さない」を決断できない。
状況は理解できる気がします。