合成の誤謬(その2)
マスクやトイレットペーパーだけでなく、
食料品にまで買い占めが起きているようです。
食べるものがなくなると困るから、
今のうちに買い溜めしておこうという個人の行動は、
個別には理が通っているのですが、
社会全体としてはかえって欠品を増長させてしまう。
企業活動においても、景気が悪化しそうと判断すると、
投資を控えたりしますが、
そのアクションが余計に景気を悪化させる。
このようにミクロの視点では合理的な行動も、
それが合成されたマクロの世界においては、
必ずしも好ましくない結果が生じてしまうことを、
合成の誤謬といいます。
合成の誤謬については、
4年以上前のブログでも書いているので、
私的に気になる考え方なのでしょうね。
政府なり、首長なり、経営者なり、
全体を俯瞰する立場の人間は、
常に誤謬の発生を意識しておく必要があります。