「このコンテストを何で知りましたか」の作り方|告知効果を測る選択肢の例

著者:公募ガイド社 法人ソリューション部
こんにちは。公募ガイド社 法人ソリューション部です。私たちは、企業や自治体のコンテストの企画・運営をお手伝いしています。
コンテストの告知には、チラシ、SNS、Web広告、学校への案内など、いくつもの方法を組み合わせるのが一般的です。ところが募集が終わってみると、「どの告知が効いたのか」が分からないまま、次の回も同じ予算の配分で告知してしまうことがよくあります。
そこで役に立つのが、応募フォームに入れる「このコンテストを何で知りましたか」という質問です。選択肢は「実際に行った告知」と1対1で対応させ、単一選択+「その他」で作るのが基本です。
この記事では、媒体別にそのまま使える選択肢のテンプレートと、集まった回答の集計の仕方を紹介します。次回の告知計画を立てるときの材料にしてください。
目次
- 結論:認知経路の質問は「告知計画の裏返し」で作る
- 質問の置き場所と入力形式
- 選択肢のテンプレート(コンテストの種類別)
- 選択肢を作るときの5つの注意点
- 集計の仕方:CSVから「媒体別の応募者数」を出す
- 回答だけでは分からないことの補い方
結論:認知経路の質問は「告知計画の裏返し」で作る
認知経路の質問は、アンケートの一般的なテンプレートをそのまま使うより、自分たちが行う告知の一覧から作るほうが、あとで使える数字になります。
| 決めること | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 選択肢の数 | 8〜12個 | 多すぎると応募者が探すのに疲れ、少なすぎると告知と対応しない |
| 選び方 | 単一選択(いちばん最初に知ったもの) | 集計が簡単。複数選択は「全部選ぶ」人が出て差が見えにくい |
| 必須/任意 | 任意 | 必須にすると、適当に選ばれて数字がぶれる。離脱の原因にもなる |
| 最後の選択肢 | 「その他(具体的に)」+「覚えていない」 | 想定外の経路を拾う。無理に選ばせない |
| 置き場所 | 応募者情報の最後 | 作品の入力を終えてから答えてもらうほうが、応募の邪魔にならない |
告知を始める前に、次の表のように「告知計画」と「選択肢」を並べて書いておくと、抜けや重なりに気づけます。
| 告知計画 | 実施時期 | 対応する選択肢 |
|---|---|---|
| コンテスト情報サイトに掲載 | 募集開始〜 | コンテスト情報サイト(公募ガイド・Koubo など) |
| 公式Instagramで投稿 | 募集開始、締切2週間前 | 主催者のSNS |
| 市内の小中学校にチラシ配布 | 募集開始の翌週 | 学校で配られたチラシ・先生からの案内 |
| 広報誌に掲載 | ◯月号 | 広報誌・会報 |
質問の置き場所と入力形式
入力形式は「セレクトボックス」か「ラジオボタン」
単一選択の質問には、セレクトボックス(プルダウン)かラジオボタンを使います。
| 入力形式 | 向いている場面 |
|---|---|
| ラジオボタン | 選択肢が6個前後まで。全部が一度に見えるので選びやすい |
| セレクトボックス | 選択肢が多いとき。スマホの画面でも場所を取らない |
| チェックボックス | 「知ったきっかけをすべて選ぶ」形にしたいとき(集計はやや複雑になる) |
スマホから応募する人が多いコンテストでは、選択肢が8個を超えたらセレクトボックスにすると、画面が縦に長くなりすぎません。
「その他」を選んだ人には自由記述を用意する
「その他」の中身が分からないと、新しい経路に気づけません。「その他」の下に「具体的に教えてください(任意)」というテキスト欄を置きます。ここに同じ回答が何件も出てきたら、次回は独立した選択肢にします。
1人で複数作品を応募できるときは置き場所に注意
作品ごとに入力する欄に認知経路の質問を置くと、3作品を応募した人は同じ質問に3回答えることになります。認知経路は応募者1人につき1回聞けば十分なので、応募者情報の側に置きましょう。
選択肢のテンプレート(コンテストの種類別)
以下は、そのまま貼り付けて使える選択肢の例です。実際に行わない告知の選択肢は削ってください。
一般向けコンテスト(企業・団体主催)
このコンテストを何で知りましたか(いちばん最初に知ったものを1つ)
・コンテスト情報サイト(公募ガイド・Koubo など)
・主催者の公式サイト
・主催者のSNS(X・Instagram など)
・SNSの広告
・検索エンジン(Google・Yahoo! など)で調べて
・メールマガジン
・店頭・施設のポスター、チラシ
・新聞・雑誌の記事、広告
・家族・友人・知人から
・過去に応募したことがある
・その他(具体的に: )
・覚えていない
小中高生向けコンテスト
子ども向けのコンテストは、応募者本人ではなく保護者や先生が入力することが多いため、「学校経由」を細かく分けておくと、学校への案内が効いたかどうかが分かります。
このコンテストを何で知りましたか(1つ)
・学校で配られたチラシ
・先生からの案内(授業・課題として)
・学校以外の施設のチラシ(図書館・公民館など)
・保護者が見つけた(Web・SNS)
・コンテスト情報サイト
・主催者の公式サイト・SNS
・塾・習いごとの教室から
・去年も応募した
・その他(具体的に: )
・覚えていない
学生向けの案内の進め方は、小中高生向けコンテストの応募フォームもあわせてご覧ください。
自治体主催のコンテスト
このコンテストを何で知りましたか(1つ)
・市(町・村)の広報誌
・市(町・村)の公式サイト
・市(町・村)の公式SNS・LINE
・庁舎・公共施設のポスター、チラシ
・学校・職場からの案内
・新聞・地域情報誌
・コンテスト情報サイト
・家族・友人・知人から
・その他(具体的に: )
・覚えていない
選択肢の粒度の目安
| 粗すぎる | ちょうどよい | 細かすぎる |
|---|---|---|
| インターネット | 検索エンジン/主催者のSNS/SNSの広告/コンテスト情報サイト | Instagramのフィード/Instagramのストーリーズ/Instagramのリール |
| 紙の媒体 | チラシ・ポスター/新聞・雑誌/広報誌 | ◯◯駅のポスター/△△図書館のチラシ |
細かく知りたい告知(どの駅のポスターが効いたか など)は、選択肢を増やすより、告知ごとに別のQRコードを付けるほうが正確に測れます(後述)。
選択肢を作るときの5つの注意点
- ☐ 選択肢どうしが重ならないか:「SNS」と「Instagram」が並んでいると、どちらを選ぶか人によって変わる
- ☐ 実施した告知と対応しているか:告知したのに選択肢がないと、「その他」に埋もれる
- ☐ 応募者が見分けられる言葉か:「リスティング広告」「ディスプレイ広告」は応募者には区別がつかない。「検索したときに出た広告」などと書く
- ☐ 毎回同じ選択肢を使っているか:回ごとに言葉を変えると、前回との比較ができなくなる。変えるときは追加だけにする
- ☐ 「覚えていない」を入れたか:入れないと、覚えていない人が適当に選び、数字がぶれる
集計の仕方:CSVから「媒体別の応募者数」を出す
手順
- 募集が終わったら、応募データをCSVでダウンロードする
- 表計算ソフトで開き、応募者のメールアドレスで重複を除く(1人が複数回応募している場合があるため)
- 認知経路の列で、選択肢ごとの件数を数える(ピボットテーブル、またはCOUNTIF関数)
- 「その他」の自由記述を読み、同じ内容をまとめる
- 告知にかけた費用と並べる
集計表のテンプレート
| 認知経路 | 応募者数 | 割合 | 告知の費用 | 1人あたりの費用 | 次回 |
|---|---|---|---|---|---|
| コンテスト情報サイト | ◯人 | ◯% | ◯円 | ◯円 | 継続 |
| 主催者のSNS | ◯人 | ◯% | 0円 | − | 投稿回数を増やす |
| SNSの広告 | ◯人 | ◯% | ◯円 | ◯円 | 見直し |
| 学校で配られたチラシ | ◯人 | ◯% | ◯円(印刷・発送) | ◯円 | 配布先を広げる |
| その他・覚えていない | ◯人 | ◯% | − | − | − |
| 合計 | ◯人 | 100% |
「1人あたりの費用」は、費用÷応募者数で出します。費用が少なくても応募者が多い告知は、次回も優先して続ける候補です。
日別の応募数と告知日を重ねる
認知経路の回答に加えて、告知をした日の前後で応募数が増えたかも見ておくと、判断の材料が増えます。日別の応募数をグラフにして、告知を行った日に印を付けるだけで十分です。
- SNSの投稿やメルマガの配信日に応募が増えていれば、その告知が効いている可能性が高い
- 締切直前にはどの経路でも応募が増えるので、締切前の数日は分けて見る
回答だけでは分からないことの補い方
認知経路の質問は、応募者の自己申告です。次の点には限界があります。
| 分からないこと | 補い方 |
|---|---|
| 複数の告知に触れた人が、どれに背中を押されたか | 「いちばん最初に知ったもの」と聞き方をそろえる。完全には分からない前提で見る |
| 告知を見たが応募しなかった人の数 | 募集ページやフォームの閲覧数(PV)を見る |
| どの投稿・どのチラシから来たか | 告知ごとにURLを分ける(UTMパラメータ) |
Webの告知はUTMパラメータで補う
自社サイトの募集ページにGoogleアナリティクス(GA4)を入れている場合は、告知ごとにURLの末尾に utm_source(参照元)、utm_medium(メディア)、utm_campaign(キャンペーン名)を付けると、どの告知から何人が来たかを計測できます。Googleのヘルプでは、この3つは常に使うよう案内されています(出典:URL 生成ツール: カスタム URL でキャンペーン データを収集する - アナリティクス ヘルプ、2026年9月30日時点)。
例:チラシのQRコード用
https://example.com/contest/?utm_source=flyer&utm_medium=print&utm_campaign=photo2027
例:Instagramのプロフィールリンク用
https://example.com/contest/?utm_source=instagram&utm_medium=social&utm_campaign=photo2027
チラシのQRコードにUTM付きのURLを入れておけば、紙の告知からの流入も数えられます。フォームの自己申告と、UTMで測った流入の両方を並べて見ると、判断の精度が上がります。
Kouboプランナーなら
公募ガイド社の「Kouboプランナー」の応募フォームでは、応募者情報にカスタム項目を追加して「何で知りましたか」を聞けます。集まった回答はCSVで一括ダウンロードでき、分析画面では募集ページPV・応募フォームPV・応募数を日別に確認できます。ライトプランは無料です。
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よくある質問
Q. 認知経路の質問は必須にしたほうが、回答が集まっていいのでは?
A. 回答数は増えますが、急いでいる人が一番上の選択肢を選ぶなど、数字の質が下がりやすくなります。項目が増えるほど応募をやめる人も出るので、任意をおすすめします。回答率が低いと感じたら、選択肢を減らして答えやすくするほうが効果的です。
Q. 複数選択にしてはいけませんか?
A. 使えますが、集計のときに「延べ数」になる点に注意が必要です。どの告知が最初のきっかけかを知りたいなら単一選択、どの告知に触れたかを広く知りたいなら複数選択、と目的で選びます。迷ったら単一選択にしましょう。
Q. 集計した結果は、応募規約の利用目的に書いておく必要がありますか?
A. 認知経路の回答を個人と結びつけずに集計して使う場合でも、利用目的に「今後の告知・運営の参考とするため」と書いておくと、応募者に対して丁寧です。個人情報の利用目的の書き方は応募者の個人情報の取り扱いをご覧ください。
まとめ
- 選択肢は、実際に行う告知の一覧から作る。単一選択・任意・「その他」「覚えていない」付きが基本
- 1人で複数作品を応募できるときは、応募者情報の側に1回だけ置く
- 集計は、応募者の重複を除いてから媒体別に数え、告知の費用と並べる
- 自己申告の限界は、日別の応募数や、UTMで測ったWebの流入で補う
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。コンテストの企画や運営で迷うことがあれば、公募ガイド社にお気軽にご相談ください。
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