今日は美術館の話
Yです。
この2年間、ほとんど美術館に行けていませんでした。
展示が延期・中止になったり、
自粛ムードが高まっていたりで、
なんとなく行きにくかったのです。
以前は時間とお金が許す限り、
興味のある展示に足を運んでいました。
その頃のチケット販売は完全予約制ではなく、
いつでも窓口で当日券が買えたので、
気ままに美術館巡りができたのも大きいかもしれません。
それで、ようやく昨年末、久々に展示らしい展示を観たのが、
ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催されていた、
有名デザイナー葛西薫の個展「NOSTALGIA」でした。
尊敬するデザイナーの作品を前に高まる、わくわく感、充実感……、
確立された世界観と、何十年経ってもぶれないコンセプトに刺激を受けました。
今まで私自身が学んできた知識を使って、目の前の葛西薫作品を感じていく楽しさ……。
そのとき、ふと、今までの自分の不勉強さに気づき、目が覚めたのです。
これまで他の美術作品を「場当たりで」観ていたことに!
もったいな!
あーーーーー、もっと勉強しておけば、何倍も展示を楽しめたのかもしれない!
てか、なにを観たのか覚えてない展示めっちゃある!!
それに今さら気づくって遅!!!
……そんな自分が許せず、
この前行った森美術館「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」は
しっかり調べて本も読んで行きました。
小ネタがわかったときの楽しさ、いいですね。
会田誠先生との絡みが多いクリエイターさんたちなので、
個人的にテンションがあがりました。
彼女たちの作品は、国内外の情勢を鋭く映す鏡のような存在感があります。
現代アートとして頭一つ抜けているのです。
この大規模な回顧展を逃すのは損だなあと思います。
あと最近、マリウポリの美術館が破壊されてしまったニュースに胸を痛めています……。
芸術は転換期や発展があれど、後退することがあってはいけないと思います。
いついかなるときも人々の心のよりどころであってほしいです。
Yでした。