克服と身分と映画
こんにちは、Yです。
絶対に観たい夏公開の映画たちが、もうすぐ上映終了を迎えることに気づき、
大慌てで 「都内ミニシアターはしご計画」 を練っています。
一日に何本までならいけるのでしょうか。
今回は10月号「書きたいのに書けない私」特集にちなんで、
「克服」がカギとなる映画について。
「英国王のスピーチ」(2010年製作)
イギリス国王・ジョージ6世の物語。
ジョージ6世(コリン・ファース)は幼いころのストレスが原因で吃音に悩まされており、
王室の人間でありながらスピーチが出来ず苦しみます。
そして、それを治療することになったのが何の身分もないオーストラリア人の治療士・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)。
最初は上手くかみ合いませんが、ローグの独特な療法(荒療治?)によって徐々に克服していくのです。
治療士と患者として、また時には、身分を超えた友人として、
ジョージ6世が王位を継承した後も、二人の絆はけして途切れませんでした。
過去の国王の肖像画に囲まれた薄暗い部屋で、プレッシャーに押し負けそうな姿や、
点かないライターに手を震えさせながら焦るシーンは、彼のセンシティブな人間性を表現しています。
舞台は王室ですが、ひとりの人間として苦悩する姿は誰でも共感してしまうんじゃないでしょうか。
神経をとがらせ、「王になりたくない」と心を閉ざしたジョージ6世の「克服」には、
友人・ローグの遠慮ない接し方がカギになったのかもしれません。
自分でどうにもならないときは、誰かに助けてもらうのも大事ですね。
私的には、妻・エリザベス妃の強くしなやかな支えがあってこそ、とも思います!
もし、「克服できない」「無理かもしれない」壁に立ちはだかった時には、
ぜひ「英国王のスピーチ」を観てみてくださいね。なにかヒントになるかも…?
ところで、ミニシアターはしご計画ですが、
オゾン監督の「Summer of 85」と、
マッツ・ミケルセン主演「アナザーラウンド」は外せません。
感想はまた次回。
Yでした。