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三味線のバチの話

2018-01-15
ゆとり日記

こんばんは、ババです。
これからしばらくこのブログでは津軽三味線認知度アップのために三味線の話をしようと思います。

第1回目は三味線のバチの話。
バチとは三味線の糸をはじく道具で、皮の音と大きく関係します。

そもそも三味線は細棹と太棹の2種類に大きく分かれます。
(その真ん中もありますが今回は置いときます)

細棹はいわゆる西物の民謡に用いられるもので京都の芸者さんが弾くお座敷芸の三味線を想像してもらえればと思います。
一方、津軽三味線は東北で育った三味線なので音が大きく荒々しいのが特徴です。

流派にもよりますが太棹は皮を叩くようにして弾く楽器なので細棹のバチと比べて強靭さとしなやかさが必要です。
そのため、バチの糸をはじく部分はべっこうでできているのが主流。
べっこうだとよくしなるので皮にバチを打ち付けても折れにくいのです。

もちろんべっこうにもランクがあります。
べっこうは黒い部分と黄色いすきとおった部分がありますが
黒いほど固くて黄色いほど柔らかくてよくしなります。
そのため、べっこうの部分が黄色ければ黄色いほどお値段が高くなります。

一方、持ち手の部分はいろんな素材が用いられています。
いちばん安価なのはプラスチックのもので、高いものだとべっこうでコーティングされているものもあります。
他によく見るのはアクリル、黒水牛の角、緑水牛の角、花梨、紅木などです。
この辺は手の馴染みやすさとかいろいろありますが、使い手の好みによって選ぶ観点は色々です。
ここで共通しているのは柄の中に鉛が仕込まれているということです。
中に鉛がないと軽くてうまく振り下ろせないらしいです。

ちなみに僕が持っているのは柄が紅木でできた素敵なバチ。
割とお高めでしたが一目ぼれして買ってしまいました。
木なので夏場に汗をかいてもすべりづらく、
冬の寒い時も他のと比べて冷たくなりにくいのが特徴です。

最初に始める時は全部プラスチックでできたバチを買う人もいますが
僕としてはあまりオススメできません。
西物の民謡なら全然OKですが、津軽ものになるとおそらくすぐに折れてしまいます。
初期費用が少しかかりますが、買うならぜひべっこうのバチを買ってください。

次回は皮に関するお話!!