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東京の秘境「青ヶ島」探訪記 その2

2017-02-16
山記

前回に引き続き、青ヶ島。

ちなみにこの島、東京都青ヶ島村というひとつの自治体なのです。
人口168人。
日本で一番人口が少ない自治体です。

住所を聞いて驚きます。
番地がないのです。
おとなりさんも、そのおとなりさんも。
すべての家が、東京都青ヶ島村無番地。
これで郵便物が届くところがすごい。
で、「青ヶ島」探訪記。

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いきなり山頂です。
青ヶ島最高峰、大凸部。

山名、読めませんよね。
(おおとんぶ)です。

標高は423mあるのですが、村の標高がすでに250mなので、あっという間に登れてしまいます。

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ここからの眺めはさすがにいい!
二重カルデラの構造がよく分かりますね。

ちょっと横に目をやると、

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外輪山斜面に作られた道路が見えます。
もうね、そうとう強引に作ってますよ、これ。
島の生活の大変さがよく分かります。
しかも、港に行くには、これしか道がないのです。

大凸部から下山。
今度は島の外周を周る都道236号線を歩いてみました。

しばらく行くと、こんなことになっています。

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道が崩壊してるよ。
工事はしているものの、復旧の目処は立っていないのだとか。
えっ、これ都道だよね。
それでいいのか。

本来はこの道も港に続いていたのですが、使えなくなったため、さっきの強引な急坂の道だけになってしまったのです。
数ある離島の中でも、青ヶ島の自然環境は特に苛酷なようです。

ぐるっと回って、今度は島の東側に移動。
眼下に見えてきたのは、大千代港。
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この港、今は使われていません。
使われていないというか、まともに稼動しなかった港なのです。

というのもこんな理由。

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港へ至る道が、崩落で完全になくなっています。
なんかね、この島。
道がなくなってるところばっかりですよ。
すごいな。

一日、島巡りを堪能して宿に戻りました。
お楽しみの夕食です。
と、ずらりと並んでました。

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青ヶ島で作られる幻の酒・青酎(あおちゅう)。
これが全種類飲み比べできるのです。

同じ青酎という銘柄でも、杜氏によってまったく違った味に仕上がっています。
ラベルが同じでも味が違うのです。

で、どれだけ飲んでもいいという。
そりゃあね、飲みましたよ。
大量に。

食後、やることもないので居酒屋へ行くことに。

青ヶ島には2軒の居酒屋があります。
食堂はないけど居酒屋はあるのです。
そういうものなのです。
同じ宿で、青ヶ島の公務員試験を受けに来ていた若者がいたので、その連中と一緒に飲みに行きました。
まずは「おじゃれ杉の沢」へ。
酔っ払った地元のおっちゃんたちとの交流は楽しいものです。

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ついでだから、はしご酒。
もう一件の「居酒屋もんじ」へ。

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カウンター席に座っていろいろと話を聞いていると。
隣にだれか来ました。

よく見ると。
あれ、さっきの店「おじゃれ杉の沢」の大将じゃないですか。
で、一緒に飲むことに。

そろそろ店閉めますよー、という時間。
おじゃれ杉の沢の大将が、「おまえらちょっとこい!」とおっしゃる。

どこへ連れて行かれるのかと思ったら。
おじゃれ杉の沢に逆戻りです。
「飲め!」と次から次と酒が出てきます。

まあね、いろんな話を聞かせてもらいました。
青ヶ島の裏話を多数。
あ、ここではちょっと書けませんが。
百数十人しかいない島。
一番大変なのは、とかく人間関係なのですよ。
そりゃあ、そうでしょうねぇ。
よく分かります、分かります。

今回はこの辺で。
おい、まだ二重カルデラにもたどり着いてないぞ。
長げーな、これ。
(続く)