(16)いらすとやさんのイラスト

http://www.irasutoya.com/
きょう紹介させていただくステキなデザインは、「いらすとや」さんのイラストです。デフォルメ具合も絶妙で、ある意味アノニマスデザインの究極系の一つと言えなくもないのですが、それとは全く逆に、ひと目で「あぁ、いらすとやさんね」と視認させる独特なスタイルも持っており、そのさじ加減は流石としかいいようがありません。
最近ではネット上だけでなく、街中のさまざまなチラシや行政の広報誌など、あらゆるところで使われています。
なぜこんなにもあちこちで採用されているのか。そういう分析記事は(特にここ半年でしょうか)多くありますが、実際に利用する側からすると、これ以上にいい選択肢はないのではと思ってしまいます。
2016/09/25(日)
【気づいてた?】日本がいつのまにか「いらすとや」だらけになっていた件
http://blog.esuteru.com/archives/20002683.html
2016/9/26(月)
「いらすとや」にイラストレーターが悲鳴 「仕事を奪っている」
http://www.j-cast.com/2016/09/26279032.html?p=all
まず第1にフリー素材、つまりは無料であるということ。
第2、それでいて商用利用もOK。とはいえここまでなら、ショージキ世の中にはそういうサービスはいっぱいあります。
ここからが本当にすごいことです。
第3にスタイルの統一感。1点だけ利用するのならどんなフリー素材を選んでもそう問題はないかもしれませんが、複数のイラストを使う時に、それぞれがバラバラのテイストだったらどうでしょう?途端にガチャガチャとした雰囲気の成果物になってしまう可能性大です。
そして最後に…それでいて、圧倒的バリエーションを誇っていること。スタンダードで汎用性が高いものはもちろん、「こんなイラスト誰がどこで使うの?」というマニアックなものまでそろっています。
ここではその代表的なものを紹介させていただきます。
会社に飼い慣らされ家畜のように扱われている男性会社員(サラリーマン)、俗にいう社畜のイラストです。
メルヘンですね。牧歌的で、なんだか全然ネガティブな要素を感じさせません。すごい!怪しい宗教団体やカルト教団が、暗い部屋で不気味な儀式を行っているイラストです。
食べているご飯の中に髪の毛を発見した人のイラストです。
いつ使うの…いつ使うのですかこのイラスト…(だがそれが好きです)人工知能に首輪をつけられてペットのように飼いならされている幸せな人類のイラストです。
この画調で、にこやかに支配される人類を見ちゃったら「かわいい」としか思えませんよね過酷な労働環境でコンピューターに向かいながら働く、俗に「IT土方(デジタル土方)」と呼ばれる男性のイラストです。
いや…ID土方ってそういう意味じゃあないと思いますよね(たぶんこれも敢えてのツッコミ待ちなのだろうなぁ…すごい)農作物を荒らすニホンザルを撃退するためにエアガンを手に取り立ち上がった主婦たちのイラストです。
カッコいいですね…この構図、まるで映画のポスターのようです。
いかがでしたでしょうか?3で上げた統一性を保持しながら、圧倒的な数のイラストが自由に使える。これは確かに流行るわけだ、と利用者目線になれば納得感しかありません。もし皆さんもお気に入りのいらすとやさんを発見したら、こっそり教えてください。