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社員ブログ

中の人になりたい

高校の同級生と南インドカレーを食べにいく。曰く、我々が「インドカレー」だと思っているものは「北」インドカレーで、バターやクリームを使ったコッテリとした食べ物であるらしい。一方、今回はじめて挑戦する「南」インドカレーは薬膳のようなさっぱりとした食べ物で、4回食べるとその美味しさに気がつくものだという。

「マサラ・ドーサ」という発酵した穀物を使ったクレープのような料理が運ばれてくる。大皿をはみ出すくらい大きな筒状のクレープで、煎餅のようにパリパリとした食感が楽しい。その中にはジャガイモが入っていて、さっぱりとした(薬膳っぽい!)カレーやココナツのカレー(?)にディップして食べる。発酵のおかげか、クレープ自体にもちょっとしたコクや苦味が感じられる。

この料理、かなり美味しい。強烈な旨みに脳天を貫かれる類の料理ではないが、たしかに、食べ進めるうちにどんどん癖になっていく。なんというか、一度食べてしまったら後戻りできないというか、他のカレーに満足ができなくなってしまうような予感がする。わさび抜きではお寿司に満足ができない、みたいな感じ?

 

そういえば、カレー屋の近くで、大きなお祭りをやっているのを見た。十くらいの神輿があり、法被を着た老若男女が大通りにひしめき合っている。
祭りを見ると、「中の人になりたい」と思う。代々その地に根付いている家庭ではなかったから、子どもの頃もお祭りで神輿を担いだり、太鼓を叩いたり、屋台の手伝いをしたりする機会はなかった。いや、単に「ない」というよりも、祭りの一団に入る方法すら全く想像がつかなかったのだ。少年時代の自分は、なけなしのお小遣いを与えられて、屋台で焼きそばを買うのが関の山だった。「お客さん」的な振る舞いしかできなかったもどかしさは、それからもさまざまな機会で変奏されることになるだろう。

ただ、よくよく考えてみると、ここは銀座である。僕たちは銀座で南インドカレーを食らっているのである。となると、いかにも「地元」といった振る舞いで大きな声をあげる彼ら彼女らは、日本で一番地価が高いらしいこの地域を縄張りにしているのだろうか。となると、少年野球のコーチみたいなあの男性も、もしかすると途方もないお金持ちなのかもしれない。