金利基準という金融インフラが変わると
2020-10-08
LIBORってご存じでしょうか?
London Interbank Offered Rateの略で、
ロンドン市場での銀行間取引金利のことです。
財務や金融を生業としない方にとっては、
ちょっと耳馴染みがないかもしれません。
融資や社債、デリバティブ(金融派生商品)などの基準金利として、
例えば「6カ月物ドルLIBOR+0.1%」といったフォーミュラで、
長きにわたって世界中で使われてきました。
私も新卒で配属された財務部では、
短期融資や金利スワップ取引など、
LIBORベースの契約をそれなりに経験してきました。
ところがこのLIBOR、来年末で廃止となります。
リーマン危機後の12年に金融機関による大規模な不正操作が発覚し、
指標としての信頼が失墜したからです。
これだけ長く広域で使われてきた金融インフラが廃止となると、
金利の受け払いができなくなるような混乱も考えられ、
代替指標の設定や契約変更など、大変だろうなと思います。
と同時に新しいゲームのルールが始まる可能性もあり、
今は直接的には関係していませんが、
これから1年、注目していきたいと考えています。