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勝負をわけたもの

週末のMGC、面白いレースでした。

特に男子は、
設楽選手の大逃げ、
ラスト2kmの3つ巴のデッドヒートなど、
最初から最後までどうなるのか読めない、
ハラハラドキドキの展開でした。

MGCに限らず、
競技マラソンが市民マラソンと大きく異なるのは、
「自分に克つ」だけではだめで、
「他人に勝つ」ことが求められるということ。

私が出ているような市民レースだと、
「人に勝つ」というのはほとんど意識してなくて、
計画した練習をきちんとやり切れるかどうか、
レース30km以降も諦めずにペースを維持できるかなど、
「自分に克」てればそれでいい。

これが競技になると、
ライバルの才能や練習と闘わなければならないので、
自分だけではどうにもならない世界に突入してしまう。

「レースで負けたとしても、僕は100%の力で走ったけれど、その時点での1位と2位の選手の100%が自分より上だったということだけ。僕と同じように他の選手もすごく頑張ったのは想像できますし、そう考えると1位と2位の選手はすごいなっていう思いだけです。マラソンは自分との戦いで、僕は僕が出せる100%の力を出して走るだけです」

これは大迫選手が以前どこかで語ったコメントで、
内容そのものはとても共感できるのですが、
勝負となるとどうなんだろう?

勝負師なのだから、
人には負けたくないという気持ちは彼の基本特性のはず。
しかも3,000mと5000mの日本記録保持者なのだから、
ラストスパートのスピードに遜色はないわけで、
最後の最後で勝負を分けたのは、
そんな大人な一面にあったのかもしれないと思ったのでした。