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サブカルチャーが染みついて

Yです。
定期的に漫画をたくさん読みたい衝動に駆られます。
特に金曜日の夜とか。解放感とともに読書欲がやってくる。

最近のお気に入りは、浅野いにお先生の「おやすみプンプン」(小学館)。
ずっとずっと欲しかったこの作品、知り合いに全巻もらって、夜な夜な読んでいます。

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かわいらしいタイトルに反して、物語はかなり重く、「サブカル鬱漫画」として有名。
内容は、主人公・プンプンの幼少期~青年期の人生を描いた陰鬱日常ジュブナイルって感じです。
主人公が一筆書きみたいなゆるい鳥の姿をしていることと、いにお節の効いたかわいい女の子たちによって、
殺伐とした空気はそんなに感じられないです(たぶん)。
ただうっかりすると、ボディブローのようにじわじわとメンタルにくるのは否定できません。

この漫画、緻密に張り巡らされた伏線回収と、独特の演出との調和が絶妙なんですよ。
きっと誰しも感じたことのある焦燥感とか悲哀とか、モラトリアム人間の話が凝縮されているんです。

何回も言いますが、私は東京のありふれた風景と群像劇の組み合わせが大好きなんですわ。

あともう1作品、お気に入りを紹介させてください。
巷で話題の「チェンソーマン」の作者・藤本タツキ先生が描いた読み切り漫画「さよなら絵梨」(集英社)です。

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こちらも陰鬱とした空気が漂う作品です。
なんせ、病気で死にゆく母親を毎日動画で撮影するところからお話が始まりますからね。
これとにかくオチが100点満点なんですよ! 映画好きなら絶対にニヤニヤしちゃうはず。

私の好きなポイントは、
短調なコマ割りが映画フィルムみたいで、映画を観ている気分になるところ、
ちょこちょこ映画ネタが出てくるところ、
スウェーデン映画「ぼくのエリ(2008)」のオマージュなところ。
タツキ先生の映画好きがにじみ出ている一作です。

そういえば2作品とも、おやすみとか、さよならとか、なんか似てるなあ。
気付けばサブカル系作品に吸い寄せられてしまう……。
好きな作風がわかりやすいと仲間内でも定評があります。

今回もなんとか映画の話題に絡められて(?)一安心な、Yでした。