週末だけ、美術館に住みたい
Yです。
先週末は東京国立近代美術館で開催中の、
「ゲルハルト・リヒター展」に行ってきました。
ドイツ出身のゲルハルト・リヒターは、現存する現代アートの巨匠のひとり。
「ドイツ最高峰の画家」と呼ばれています。
生誕90周年、画業60周年という記念すべき年に、日本で大個展が開かれたのは本当にありがたい!
(しかも16年ぶり!)
写真を模写しつつ、キャンバス上でピンぼけさせる「フォト・ペインティング」は
数あるリヒターの作品でも有名な手法ですが、
実際に見ると「絵がうまい!!!」の一言に尽きます。
卓越した描写力に、ピンぼけというオリジナリティが加わり、見ていて気持ちがいいのです。
抽象絵画も、もはやその色彩配置や絵肌の再現方法が全くわからない。
だからこそ引き込まれる。ずっと眺めていたいです。部屋に置きたい。
個人的に、リヒターの持つ哲学や、作品制作の変遷は、
現代アートのなかでも比較的わかりやすく、一貫性があると思いました。
「現代アート」って、とっつきにくそうですが、
インタビューなどで制作意図が詳しく残っているぶん、理解しやすい場合もあるんですよね。
リヒターの作品はほかにも、上野・国立西洋美術館で開催中の
「自然と人のダイアローグ」(~9/11)や、
箱根・ポーラ美術館の開館20周年記念企画、
「モネからリヒターへ」(~9/6)
など、生で見られる機会がたっぷり用意されています。
どちらの展示も(たしか)19世紀ごろの抽象絵画とリヒターの作品が
並べて展示されていたのですが、
まったく引けをとらないその迫力に圧倒されました。
特にポーラ美術館では、
真っ白の壁にリヒターの抽象絵画とモネの絵画のみが展示され、
新旧の抽象絵画が堪能できる空間に。うまい。
モネと自分の作品が並ぶって、どんな気持ちなんですかね?!
リヒターほどの巨匠になれば些末なことなのでしょうか……。
今度は、2022年の目玉(?)である
国際芸術祭「あいち2022」(旧:あいちトリエンナーレ)のために、愛知県まで行ってきます!
3年に1度開催される、国内最大規模の国際芸術祭です。
奈良美智や塩田千春の作品も展示されるので楽しみ。
前回行ったときに食べた味噌カツの味が忘れられない……。
愛知県名物モーニングも楽しみな、Yでした。