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大琳派展~継承と変奏~ 内覧会

道を歩いていると、金木犀の馥郁たる香りと、銀杏のむわ~んとした香りに秋を感じる季節になりました。すっかり芸術の秋ですね。
そんな中、大琳派展~継承と変奏~の報道内覧会に行ってきました。
琳派の1人、尾形光琳の生誕350周年を記念して開催されたこの展覧会。
琳派ってなに?と思った方も、きっとこの風神雷神図屏風はどこかで目にしたことがあるはず。
琳派の中でも有名な尾形光琳の作品の元絵は「俵屋宗達」の作品を模倣したもの。
内覧会では、東京国立博物館 絵画・彫刻室室長である田沢裕賀さんが作品の前でわかりやすい説明をしてくださいました。(一般の方にも音声ガイドもちゃーんと用意されておりますので、これを聞いてもよくわかります。)
その説明によると、琳派というのは、狩野派のように世襲によって受け継がれてきたものではなく、先達の作品に触発され、模倣をし、また独自に発展、継承してきたという特徴を持っているそうです。

琳派は模倣をすることで継承されてきたので、「あれ、この図案はさっきも見たぞ」という作品がたくさんあります。ですので、前に見た作品を覚えておいて、比較して観てもらえるといいですよ。とのお言葉でした。
個人的にお勧めなのは、「秋の草花と月」 「蓮」 「伊勢物語」 「杜若(かきつばた)」。
上記を題材にした作品は、琳派を特徴するものでもあり、作者によってそれぞれ表現が違うので見比べてみると、確かに面白いです!
琳派は金・銀を使用した作品が多いので、絢爛で華やか。そして日本人の愛するモチーフが多いので、観ていてわくわくします。
江戸時代にも、尾形光琳の作品は大流行して、彼の描いた作品は女性たちの「着物の図案」として大人気だったんだそう。
昔は雛形(ひながた)と言ったそうですが、現在でいう図案のイラストブック、デザインブックがたくさん作られ、それを見ながら着物の図案を選んだんだそうです。その冊子も展覧会では観ることができます。
現在でも通用するような素敵な図案が沢山あって、アート作品のインスピレーションを得るにも良いかもしれません。
大琳派展~継承と変奏~
  開催時期:10月7日~11月16日
  場所:東京国立博物館
展示作品は期間中大きく入れ替わる予定です。
燕子花図屏風の展示は10月19日まで。観たい作品がある方はお早めに。(石)