ボロ家化する実家について考える
2015-05-27
昨日から、「空き家対策特別措置法」が施行され、
安全面、衛生面でガイドラインに該当する空き家(実際はボロ家ですね)については、
市町村が所有者に撤去を命令できるようになりました。
なぜ、この話題をとり上げたかと言うと、
私自身、数年前に空き家となっていた実家を売却した経験があるからです。
実家はいわゆる田舎の戸建て住宅で、
車がないと生活できないような地域に建っていました。
子供が独り立ちし、高齢の両親は利便性の高い集合住宅に転居、
長らく空き家となっていたのですが、
売りに出してから5年くらいかかってようやく売却することができました。
購入時は、「家さえあれば、お金が無くても暮らしていける」と言っていた両親も、
年をとってからは、「家(ハード)だけあっても暮らしていけない。年寄りにはサービス(ソフト)が必要。」
と感じていたようです。
大きな流れで言えば、「人口減少で家余り」の状況にあるので、
いざ家を売ろうとしても、なかなかすぐに売れるものではありません。
住まなくても固定資産税は取られるし、
たまには掃除に行かなければならないし、
それなら少しでも築年数が浅い(=売りやすい)うちに売却して、
その後の生活の足しにした方がベターです。
誰か住んでいるうちから先を見越す、ぐらいで丁度いいかもしれません。
長年暮らした愛着ある我が家を手放すことには寂しさもありましたが、
最後の記念に、襖や障子を明け放したボロ家で、
家族三代集合しておにぎりを頬張るのも、そう悪くはなかったです。