魔子と出会った夏
2017-01-18
山梨県の奥深く。
 あまり人は入らないが、よく整備された登山道。
 その先に彼女が待っているのです。

はやる心を抑えながら、あえてゆっくりと登っていきます。
 時間にして20分ほど。
 息を切らさないよう、汗をかかないよう。
山頂が近づきます。
 その先に見えてきたのは。
 そう、ついに彼女に出会ったのです。

魔子、会いたかった!
白地に赤で書かれた、血文字のような山頂標。
 「魔子」という名にぴったりじゃありませんか。
魔子の名には、いったいどんな意味があるのか。
 まあ、そんなことはどうでもいいのです。
ついに出会えた。
魔子かわいいよ魔子。
そして魔子には、重大な秘密が隠されていたのです。

魔子の人穴。
嘘か本当か。
 その昔、武田信玄御一行様が、金の採掘を行っていたのだとか。

確かに、手掘り感満載。
 歴史ロマンに浸れます。
充分に魔子を満喫したら下山です。
 と、登山口にこんな看板を発見。

えーと、なんですか。
 「立派な標語でも守らなければ意味がない」
確かに、そのとおりなのですが。
 山の中でそんなこと言われても、どうしろと。
なにかの暗喩?
 それとも、大喜利のネタ?
 うーん謎だ、分からない。
魔子深すぎるよ魔子。



