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社員ブログ

編集報12 外の巻 其の3「ら抜き言葉は市民権を得るか?」

2012-11-23

「見れる」などのら抜き言葉が問題になったのは、私の記憶では1980年のこと。小学生がら抜き言葉を使っていたので指摘すると、「だってママも言ってるよ」。親からしてそうなのならどうにもならんなあと。しかし、その後、国語学の大野晋先生にお会いしたとき、「ら抜き言葉ってどうですか」と聞くと、「いいんじゃない」と。なんでも、「行ける」も元は「行かれる」しかなかったが、敬語と可能動詞と受身が同形なので、そこで「行ける」という言い方が生まれたのだとか。つまり、合理性があれば定着するし、なければいずれ消えていくというのが先生の見解だった。ちなみに件の小学生の母親は関西出身で、関西や北海道ではら抜き言葉は昔からあったらしい。ら抜きの元は方言だったんだな。(黒)