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【作品添削講座】編集余録vol.11「小説は総合格闘技」

2011-09-16

10月号で登場いただいた貴志祐介さんは、
「近ごろのエンターテインメント小説は総合格闘技なんです」
と発言されているが、なるほど、言われてみればそのとおりだ。
特にミステリーの手法はどんな小説にも欠かせない。
純文学でも、「〇〇とは何か」という問いにどのタイミングで答えるか
ということはあるから、ミステリーは書かないから学ぶ必要はない
というスタンスではいけないらしい。
それにしても、本格推理(謎解きを主眼としたミステリー)を
構想するのは大変なんだなと思った。
どこかの誰かに、そんなこと物理的にあり得ない、
なんて言われた日には全部やり直しになる。
氏の近刊『鍵のかかった部屋』でも、
暖房がかかった部屋の気圧とドアにかかる力を計算したそうで、
難解な計算式を聞いていたら頭が痛くなってしまった。
書くほうは大変なんだなあ。
小説という“現実”の中では、
「風の抵抗はないもとする」
なんて都合のいいことは言えなしね。
作品添削講座(黒)