Logo
employee blog

社員ブログ

小野竹喬展 プレス内覧会

2010-03-01

2月もあっという間に過ぎ去ってしまい、今日から草木がいよいよ生い茂る「木草弥や生ひ月(弥生=3月)」です。
今月またひとつ歳とりますが草木に負けないくらいピチピチと元気でいたい(石)です。

3月には他にも異名があって、桜の異名が「夢見草」ということから、夢見月と言うこともあるのだとか!
日本って素敵な言葉の文化がありますね


言葉の文化だけでなく、アートにだって日本の素晴らしい文化があるのだよ!
ということで、明日から東京国立近代美術館で開催される小野竹喬展のプレス内覧会に行ってきました~

近現代日本画を代表する日本画家である小野竹喬は、今年で生誕120年。
それを記念して開催さている同展は、小野竹喬の展覧会の中では最大のものであり、大阪、生まれ故郷である岡山県笠岡市でも開催され、東京が最後の会場になっています。

会場では、東京国立近代美術館の企画課長である中林和雄氏や、主任研究員である鶴見香織氏より、同展の詳しい説明がありました。
京都日本画壇を代表する竹喬(実際京都で修行をし、同展でも京都を描いた作品が多く展示されています)。
関西に比べると知名度が低い竹喬を、関東の人にも分かりやすいように紹介したい という意気込みを語っていました


作品の数々会場内は、京都の修行時代~渡欧し、西洋美術の影響を強く受けた作風が見てとれる前半と、日本古来の大和絵に影響を受け“色”を押し出してきた後半との作品とで、2章に分けられています。

(石)としましては、後半、晩年の作品が非常に好み
竹喬は「風景の中にある香りのようなもの」を描きたいと望んでいたそうで、その思いの通り、身近な植物・風景などを、本当に香りたつような柔らかでいながら、浮き上がるような色彩で描いていて、見ているとこちらが穏やかな気分になってきます。
特に夕焼け色の「茜色」の描き方が本当に綺麗で、じ~と見ていたのですが、それもそのはず。竹喬は好んで夕焼け空を描いていたそうで、茜空の画家といも呼ばれているんだとか!

旅先のスケッチなど他にも渡欧した際の町並みのスケッチの数々や、松尾芭蕉のおくのほそ道を元に描かれた作品など、数多くの作品を観ることができます。

作品は非常に間近で観ることができ、晩年の作品には、金や銀の絵の具を樹木の輪郭や雨の線として使用したり、金銀の色の上に緑や赤など別の絵の具を重ねて、キラッと色を艶やかに見せる技法を使っていたりと、間近で見ることができるゆえの様々な発見がありました♪

生誕120年 小野竹喬展
会期:3月2日~4月11日 ※休館日 月曜日(3月22日・29日は開館、23日は休館)
時間:10時~17時 ※金曜日は20時まで/入館は閉館30分前まで
会場:東京国立近代美術館

3月2日~7日にかけて、俳句コンテストも開催されるそうです。
アートだけでなく、俳句好きの方も是非足を運ばれてみてはいかがでしょうか?(石)