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社員ブログ

TK-プレス 其の5「成長曲線」

2009-09-29

スキーを始めたのはほんの子どものときだったが、見よう見まねでボーゲンをやったらすぐにでき、なんだ簡単だなと思ったら、それから10年、ほとんど進歩しなかった。もともとが自己流だからどうにもコツが分からなかったのだ。それでも子どもの頃はそれなりに楽しめたが、大人になってボーゲンではさすがにかっこ悪いと、意を決してスキー教室に入った。


そこではパラレルを教わったのだが、半日の教習では上達したのかどうかよく分からなかった。ところが、翌日、何かの拍子にいとも簡単にターンができてしまった。そのときになって、これが先生の言っていた外向外傾というやつかと初めて納得できた。自己流で10年かけてできなかったことが1日でできてしまったわけだ。


技量や技術は少しずつ上達するわけではなく、長い停滞と劇的な進歩を繰り返すものらしい。基本を習得する最初は急激に進歩し、その後、長い停滞期に入る。練習と研究を重ねても進歩せず、それどころか努力するほどに下手になったりする。


それで嫌になって諦めてしまうなら、それがその人の限界ということになるのだが、そこで踏ん張って努力を続けていると、ある日、突然に上達する。そして、さらに高みを目指してまた長い停滞期となる。この河岸段丘のような進歩の過程を図にしたものを成長曲線と言う。


ただし、ただ待っていても劇的な進歩は訪れない。基本をマスターしていること、停滞期を迎えても飽くことなく精進していること、そして、飛躍するきっかけとなる人や物と巡り合うこと。
(黒)