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社員ブログ

言葉処 其の64「ギャンブラーが由来」

2008-11-18

「テンパる」を「テンションが張る」の略だと思っている人が少なからずいるそうだが、麻雀で和了(あがり)できる状態の「テンパイ(聴牌)」を動詞化した「テンパる」が語源。テンパると、当たり牌が出ないかなとか、高めをツモって裏ドラがついたら跳満だなとか、いろいろな意味で緊張するので、転じて精神的に混乱したり、高揚したりしている状態を言うようになった。


スパイ映画で金庫の鍵が合ったときなどに言う「ビンゴ!」は、もちろん「ビンゴゲーム」に由来する言葉であり、そのビンゴゲームであと一つと宣言するときに「リーチ」と言うのは、麻雀のリーチ(聴牌であることの宣言)から来ている。ほか、「本命・対抗・穴」といった競馬用語や、「高飛車」「成金」「一目置く」といった将棋・囲碁用語も一般的な言葉として定着している。


丁半賭博は映画やドラマでしか見かけないが、そこで交わされた言葉は数多く残っている。「裏目に出る」はサイコロの目の表が奇数なら裏は偶数(またはその逆)であることに由来し、「イチかバチか」は「丁」の横棒を「一」に、「半」の上部を「八」に見立てたもの。「でたらめ」の「め」も「目」であり、「目」には「縦横の線が交差した点」、転じて「巡り合わせ」という意味もある。


四大大会を制することや野球の満塁ホームランを「グランドスラム(grand slam=壮大な総取り)」と言うが、これはカード遊びの用語が語源。元はゴルフで四大メジャーを制したボビー・ジョーンズに対してマスコミがそう言ったもので、マスコミ流の比喩表現だが、ブリッジなるカード遊びを知らない日本人には「ground slum(競技場の貧民街)」のように聞こえたりもする。(黒)