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社員ブログ

言葉処 其の21「フランス語体験」

2008-01-22

フランスはモンマルトルの丘だったか、日本人しか行かないダーバン階段なる名所があり、そこはアラン・ドロンがCMで歩いた階段だった。CMでは「D'urban, c'est l'elegance de l'homme moderne(ダーバン、セルルガンス・ドゥ・ロム・モデルヌ=ダーバン、現代の男のエレガンス)」と言っていたそうだが、「un deux trios」ぐらいしか知らない耳にはカッコいい東北弁にしか聞こえなかった。


翌日、パリのレストランで「Two coffee」と言ったところ、ウェイターはごにょごにょ言っており、どうやら「言い直せ」と言っている。仕方なく彼をまねて「Deux café」と言うと、彼は満面の笑みで「Oui(ウィ)」と答えた。ごにょごにょの部分は「Two coffee is said in french」と聞こえた。フランスには中華思想があり、英語=公用語という態度を歓迎しないというのは本当なんだなと思った。


外国に行くと日本語で「エッチな本」などと表示されていて、その「チ」が「テ」だったりして笑えるが、恩師がフランスの青果店に立ち寄ったときは日本語で「サワルナ」とあったそうだ。西洋人は自然に生ったものの形や傷は問わないそうなのだが、日本人は果物などを手にとり、ためつすがめつ見た挙げ句、結局買わない。それでその悪習に怒った店主が日本語で注意書きしたらしい。


別の日、人気ブランドの本店に行ってみた。今では有名なHermesだが、フランス語は頭のHを発音しないなんて知らなかったから、「ヘルメス」と読んでしまった。この少し前、常陸宮華子様が渡仏された際、現地テレビは「イタチノミヤ・アナコ(Hitachinomiya Hanako)」と紹介したそうだ。悪気はなかったのだろうが、日本語の語感で聞くとなんだかおかしい。(黒)